「盛岡珈琲(コーヒー)フェスティバル」が6月8日・9日の2日間、「パルクアベニューカワトク 別館Cube-II」(盛岡市菜園1)1階で開催される。
イベントを企画したのは市内のコーヒー店「ねるどりっぷ珈琲 機屋」の店主・関基尋さん。「コーヒーフェスティバル」と題しコーヒー店などが集まるイベントは全国で開催されている中、「盛岡ではコーヒー専門店が増加傾向にあるのに、なぜこうしたイベントを開催しないのか」と疑問を抱えていたという。県外には岩手・盛岡とゆかりがある有名コーヒー店も多い。各店の店主らと顔見知りでもある関さんは、「この縁を生かして開催できないか」と考えていた。
関さんは「『盛岡はコーヒー屋が多い』と言われるが、皆さんが思っているよりももっと多くのコーヒー店が市内に存在している」と話し、「共存ともまた違うが、互いに混ざり合わず、それぞれの味でやっている。コーヒー店としての在り方や発信の方法が違うのも面白い。そういう街であることを改めて知ってほしい」と思いを明かす。
盛岡からは「珈琲・うつわ わたなべ」「クラムボン」「手焼き珈琲焙煎(ばいせん) ポラン」、「ねるどりっぷ珈琲 機屋」「BOUND COFFEE」が出店するほか、雫石町から「オーロラコーヒーロースターズ」「焙茶工房 しゃおしゃん」、一関市千厩町から「珈琲 楽(うた)」が出店。ドリップコーヒーやコーヒー豆の販売のほか、手網焙煎体験やネルドリップ・ハンドドリップ体験なども予定している。
岩手・盛岡にゆかりがあるコーヒー店の豆販売も行い、東京からは2013年に閉店した「大坊珈琲店」の店主で盛岡出身の大坊勝次さん、「慶(よし)珈琲」店主で宮古市出身の宮沢慶広さん、盛岡で喫茶店「羅針盤」を営む「珈琲 蕪木」店主・蕪木裕介さん、千葉からは関さんと交流があるという「喫茶いずみ」店主の伊藤拓史さんが焙煎したコーヒー豆の限定販売が行われる。
大坊さんからは関さん宛に応援メッセージも届き、盛岡の喫茶店での思い出と共に「年を重ねるほどに盛岡が好きになる。心の故郷(ふるさと)回帰です」とつづっている。このメッセージも会場内に展示する予定。
関さんは「今はコーヒーブーム。大手チェーンで飲むのも良いが、イベントを通じて地元で頑張るコーヒー屋さんがあることを改めて知ってもらい、見に、会いに来てもらえればうれしい」と呼び掛ける。
開催時間は両日共に10時~17時。