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映画「廻り神楽」盛岡で凱旋上映 毎日映画コンクール受賞記念で

神楽衆の人たちへ受賞報告に訪れた際の様子

神楽衆の人たちへ受賞報告に訪れた際の様子

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 岩手県宮古市に伝わる伝統芸能「黒森神楽」のドキュメンタリー映画「廻(まわ)り神楽」の盛岡凱旋(がいせん)上映が、3月1日から「盛岡ルミエール」(盛岡市菜園2)でスタートする。

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 「黒森神楽」は宮古市の黒森山を拠点に、毎春、「権現様」と呼ばれる2頭の獅子頭を携えて沿岸各地を巡る国の重要無形文化財。久慈市まで北上する「北廻り」と釜石市まで南下する「南廻り」を隔年で巡ることから「廻り神楽」と呼ばれる。

 作品では東日本大震災後の「黒森神楽」の姿を追い、2017年春に行われた南廻り巡行に密着。その様子を軸に、震災から6年が経過してもなお、変化や困難が続く宮古・山田・大槌・釜石地区の現在と人々の様子を捉える。盛岡では2017年12月16日に上映がスタートし、当初の上映期間を大幅に延長した5週間のロングラン上映で、東京に次ぐ動員数を記録した。

 凱旋上映は第73回毎日映画コンクールで、ドキュメンタリー部門ドキュメンタリー映画賞を受賞したことを記念して決定した。同賞は2005年に創設され今回が13本目となるが、民族的なドキュメンタリーとしては初めての受賞となる。「時代を超えて変わらぬ精神性を表現した」「ジャンルを超えた」と高く評価された。

 監督の一人である遠藤協さんは「岩手・三陸の様子を描いた映画として、盛岡の皆さんにはたくさん応援してもらった。一方で、全国の皆さんにどう受け入れられるか心配する気持ちもあった。この素晴らしい賞を受賞したことで、自分たちが作ったものが間違いじゃなかったと確信を得られた」と話す。

 上映は1日~8日までの8日間、12時20分からと14時からの2回行う(3月6日は12時20分からの1回のみ)。初日には各回上映終了後に舞台あいさつも予定している。

 遠藤さんは「震災から8年目を迎える3月に、春を呼ぶ『廻り神楽』がまた盛岡へと巡ってくる。初めて見るという皆さんはもちろん、前回の上映にも足を運んでくれた皆さんにも、もう一度見てもらいたい」と呼び掛ける。

 鑑賞料金は1,000円。

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