盛岡八幡宮までの道をキャンドルの光で照らす「八幡ともしび横丁」が2月9日、開催される。
リノベーション施設「八藝舘(はちげいかん)」から盛岡八幡宮までの約350メートルの道に、1400個のキャンドルを並べて火をともすというもの。同施設で展示会などを行っている「Rabi Candle Factory(ラビ キャンドルファクトリー)」のあめのゆみらびさんが発案し、施設を管理する及川淳哉さんや地元有志らが協力し、昨年から開催に向けて準備を進めている。
並べるキャンドルは1回500円のワークショップで作製。寄付などで集まったろうそくを溶かして色を付け、ワークショップの参加者らがイラストやメッセージを書きこんだ瓶の中へ流し込む。イベント当日は作った人が自分のキャンドルを持って会場へ集まるほか、参加できない人の分は預かることもできる。キャンドル作りは昨年11月23日からスタートし、現在、200個分が完成。100メートル分をクリアした。
ワークショップの指導は「Rabi Candle Factory」のらびさんとふぁみさんが担当。らびさんは「200個を達成できたのは予想以上。口コミで活動が広まっているように感じているが、SNSで情報見て遠方から足を運んでくれる人がいるのにも驚いた」と話し、「『ともしび横丁』の活動は楽譜に似ている。音符が1つ欠けると音楽が成り立たないように、参加者1人が欠けるとうまくいかない。ワークショップに来てくれた人のことを大切に本番まで取り組んでいきたい」と意気込む。
同イベントのコンセプトの一つは、ワークショップ体験者がそれぞれ主催者としてイベントに関わることで、体験者を「ともしび団」という愛称で呼び、積極的な参加を呼び掛けている。ワークショップ後もさまざまな形で協力や手伝いを申し出る人もいるという。木村華子さんもその一人で、ワークショップ体験後も度々手伝いに来ている。木村さんは「参加者みんなでイベントを作り上げるところに魅力や皆さんとの絆を感じた。活動を見ていて、当日までに自分も何かできることがあればと思い手伝いを続けている」と話す。
当日は16時に「八藝舘」に集合し、17時から20時まで点灯。施設では温かい飲み物を振る舞うほか、落語や音楽ライブなどの催しも予定している。
ふぁみさんは「ともしび横丁は一人一人が主催者。僕たちがリーダーと思われがちだがそうではない。当日はその垣根を越えて、皆さんと一緒に作り上げたい」、及川さんは「参加した全員がけが無く、共に一つのプロジェクトを完成させたい」と意気込む。らびさんは「火の周りには人が集まる。一人一人が思いを込めて作った特別で大切なともしびの温かさを感じて」と呼び掛ける。
ワークショップは2月4日、6日~8日=11時~19時、9日=11時~12時30分。