トークイベント「再び『本の街もりおか』の可能性を考える」が12月8日、「通所介護施設 フキデチョウ文庫」(盛岡市中ノ橋通1)で開催される。
トークイベントには、さまざまなブックイベントに関わるライター・編集者の南陀楼綾繁(なんだろう・あやしげ)さん、岩手大学人文社会科学部人間文化課程教授の五味壮平さん、「さわや書店」の栗澤順一さん、「フキデチョウ文庫」の沼田雅充さんがスピーカーとして参加。トークイベントを開くきっかけとなったのは、盛岡市内で開かれていたブックイベント「モリブロ」だった。
2012年の「モリブロ」クロージングベント「『本の街もりおか』の可能性を考える」で南陀楼さんが司会を務め、五味さんと栗澤さんが出演。「本の街・もりおか」をどう盛り上げるかについて、本に関わる人を交えて話し合うという内容で、沼田さんはそのイベントを見ていたという。それから6年がたった今年12月、南陀楼さんが盛岡を訪れる機会があったことから、その後の盛岡と本に関する変化を振り返り、これからについて話すイベントを企画した。
沼田さんは「きっかけの1つに、盛岡の一世帯当たりの書籍購入額が日本一になったこともある」と話す。「6年で大型書店の数や本に関する活動やイベントの数も増え、街の中に面白いブックストアもオープンしている。それらを踏まえて、これからの盛岡と本の可能性について話すイベントにしたい」とも。
当日は6年間のうちに盛岡の本事情がどう変化したのか、これからさらにどう変わっていくのかを、書店事情や本にまつわるイベントの状況を踏まえながら参加者と一緒に考えていく。
栗澤さんは「南陀楼さんから『他の地域でやっていることを盛岡でやるのではなく、独自のものを広げた方が良い』といわれたのを覚えている」と、6年前のイベントを振り返る。「売る側として、生活の中に入り込む1冊をどう届けるかを考えたい。いろんな方法を充実させる」とも。
沼田さんは「盛岡でやったら面白いことをもっと考え、本を介して多くの人がコミュニケーションをとれる場所を作りたい。参加者の皆さんとそれぞれが本についてやりたいことを話し合って、多様性のある本の街になれば」と来場を呼び掛ける。
18時スタート。参加無料。事前申し込み不要。