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原敬記念館、開館から60年 企画展で誕生までの歩み紹介

記念館建設に向けて協力者からの手紙などが展示された一角

記念館建設に向けて協力者からの手紙などが展示された一角

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 「原敬(はらけい)記念館」(盛岡市本宮4)で現在、第60回企画展「原敬記念館誕生物語」が開催されている。

 1958(昭和33)年に開館し、今年で開館60年を迎える同館。今回の企画展では、記念館建設までの経緯から建設に向けた動き、開館から現在までの歩みを、建設に尽力した人々にスポットを当てて紹介する。

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 原敬の没後、多くの顕彰団体が設立され、その一つである「原敬(はらたかし)先生遺品保存会」が記念館の建設に大きく関わった。記念館建設については、没後30年を記念して開催された遺品展がきっかけとなったという。遭難時に本人が身に着けてきた衣服や「原敬日記」が初めて一般市民へ公開されたことが遺品保存運動へつながり、その後33回忌を経て、全国に散らばる遺品の収集と保存を行う顕彰施設の設置への機運が高まった。

 展示では「記念館建設までの経緯」「記念館建設に向けて」「その後の記念館の歩み」の3つの章に分けて、現在までの歴史をたどる。各顕彰団体の活動や遺品展の展示目録など建設のきっかけが分かる資料のほか、記念館建設に向けた趣意書、施設の平面図、開館記念の絵はがきや当時のパンフレットなど73点を展示する。

 設立費用は寄付や募金で賄い、668人の賛同者から620万3,900円の寄付が集まったという。寄付をした支援者たちからの手紙や、開館に寄せた祝辞などの資料も多く並び、原敬を慕い記念館建設に尽くした人々の思いが分かるのが展示の特徴となっている。担当学芸員の中野千恵子さんは「原敬は多くの人に慕われた人。市内や県内だけではなく、日本各地、国外からも支援が集まった。そういった人々が記念館を建てるために込めた気持ちを感じられる展示にしたかった」と話す。

 記念館は2回の増築を経て現在の形に至る。収蔵する資料は7000点を超え、設備面での課題なども少なくないが、原敬に関する遺品などの収集保存の役割と多様な検証活動を担っている。

 中野さんは「この機会に原敬記念館がどのような歴史を持って建てられたのか知って、記念館と共に原敬自身を身近な存在に感じてもらいたい」と呼び掛ける。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分)。入館料は、一般=200円、小中学生=50円。月曜休館。来年1月14日まで。