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フードバンク岩手が緊急フードドライブ実施 冬休み中の支援要請増加に向けて

食品支援セットの一例

食品支援セットの一例

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 NPO法人「フードバンク岩手」(盛岡市上ノ橋町)では現在、「緊急フードドライブ」を行っている。

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 「フードバンク」は、市民や企業などから消費・賞味期限内の食料品の寄付を募り、生活困窮者や児童、障がい者施設など食料品を必要としている人へ無償で提供する取り組みを行う団体。「フードドライブ」は食料品の回収運動や、フードバンクを通じて施設や個人などへ寄付する活動を指す。

 「フードバンク岩手」では毎年、学校が冬休みになる時期に合わせて「緊急フードドライブ」を実施。長期間学校が休みになる冬休み中は給食を食べることができないため、特に子どもがいる家庭などからの食料支援要請が増えるという。通常の回収運動では食料品が足りなくなるため、強化期間を設けて活動を行っている。

 「フードバンク岩手」事務局長の阿部知幸さんは「子どもがいる家庭や施設に限らず、冬場は食料支援を求める声が多くなる時期。私たちの活動を広く知ってもらい、支援の輪を広げるためにも緊急性を持たせたフードドライブを行っている」と話す。

 緊急フードドライブで募集する食品は賞味期限が2か月カ月以上であること、常温保存が可能なこと、未開封で賞味期限が記載されていることが条件。カレーやシチューのルーなどのおかずになるものや缶詰・瓶詰類、レトルト食品、乾麺や米などの主食類、菓子、飲料、調味料などが対象になる。アルコール類や自家製品、冷凍・冷蔵保存が必要な食品、野菜などの生鮮品は受け付けない。

 食料品は「フードバンク岩手」へ直接持ち込むか、市内10か所カ所に設置された「フードバンクポスト」でも受け付ける。食品ロスの削減や社会貢献の取り組みの一環として企業単位での寄付や社内で食料品を募る「社内フードドライブ」の実施も呼び掛けている。

 阿部さんは「どんな食料品を持ってくればいいのかとよく聞かれるが、普段購入するもの、食卓に並ぶものをイメージしてもらいたい。中でもおかず類は足りなくなりやすい」と話し、「貧困は身近な問題だが目には見えない。たった1つの食品で誰かを助ける力になれる。皆さんの支援を待っている」と呼び掛ける。

 12月14日まで。

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