「イワテひつじ展 紡ぎと織り、ときどきフェルト」が9月28日から、「結の蔵」(滝沢市)2階で開催される。
岩手の作家らが岩手山の羊毛を使って作った、手紡ぎ手織りの毛織物「ホームスパン」やフェルト作品が並ぶ展示販売会。主催する「homespun meeting(ホームスパンミーティング)実行委員会」は、平成30年度事業「いわてのめん羊里山活性化事業」の一環として羊毛活用事業に取り組み、その第1段階として同展を企画した。
実行委員会では昨年、ホームスパン工房・作家らによる初の合同展示会「Meets the Homespun morioka」を開催。県内外から幅広い年齢層の来場者が集まった。その際、展示会に出展したメンバーの中で「岩手の羊毛を使って何かできないか」という意見が出ていたという。
「イワテひつじ展」にも参加する「中村工房」の中村和正さんは「羊毛生産者の方と出会いに恵まれたのもきっかけの一つになった。私たち作り手と生産者が会う機会はほとんどない。何とか形にできないかと模索していた」と話し、「手織りや手作りの作品は中量生産なので、羊毛をちょうど使い切れるのも良い点だと思う」とも。
当日は10組の工房・作家が参加。岩手産の羊毛を使った作品のほか、普段から製作している羊毛製品が並び、加工される前の羊の毛なども展示され、来場者が加工の過程や製品の質感などを感じながら商品を購入できるよう工夫した。羊をモチーフにした木工品、焼き菓子、関連書籍などの展示販売も予定している。
期間中は羊毛を使った手織りコースター作り(参加料1,500円)ができるワークショップや、羊毛紡ぎ体験(参加料500円)も行われる。
実行委員会事務局の木村敦子さんは「人間の髪質が一人一人違うように、羊の毛も一匹一匹風合いや手触りが違うのが面白いところ。自分の手で確かめながら、好みのアイテムを見つけて、寒い冬を暖かく過ごしてもらえれば」と話し、中村さんは「羊にまつわるものが一堂に集まる展示会。岩手にすてきな羊がいること、作り手がいることをもっと知ってもらいたい。ぜひ足を運んで」と呼び掛ける。
開催時間は10時~17時。今月30日まで。「手織りコースター作り」はメールでの事前予約が必要。定員は各日6人。