「もりおか町家物語館」(盛岡市鉈屋町)浜藤ホールで7月27日から、「町家のお化け屋敷~暗闇の迷宮~」がオープンする。
同館が開催するお化け屋敷は今年で4年目。夏の風物詩として周辺地域の子どもたちから期待の声も集まる。毎回テーマを設けているが、今年は「暗闇の怖さと気配」に着目。回数を重ね、驚かせるよりも「何かが出そう」という雰囲気が怖さをあおることに気付いたという。
同館の芸術監督を務め、お化け屋敷の製作に毎年関わる長内努さんは「今は夜も明るい場所がほとんどだが、昔は街灯もないところも多く、暗いところから何かが飛び出してきそうな気配があった。『そこに何かいる、きっと脅かしてくる』という不安が恐怖になる」と話す。
今回は「暗闇の迷宮」をテーマに、闇に包まれた蔵が舞台となる。蔵の中では迷宮から出られなくなり迷い続ける亡霊たちが来場者を待ち構え、迷路のような分かれ道や行き止まり、鏡がたくさん飾られた不思議な部屋もあり、来場者は小さな懐中電灯の明かりを頼りに出口を目指す。
関連企画として8月10日・11日、「いわてアートサポートセンター 風のスタジオ」(肴町)で「高橋克彦百物語 朗読劇」も開催。音響や照明などの演出の中、県内テレビ局のアナウンサーらが盛岡在住の作家・高橋克彦さんによる怪奇短編を朗読する。10日は19時30分、11日は15時30分開演。前売り料金は一般=1,500円、シニア=1,200円(当日は各200円増し)。
長内さんは「自分で道を照らして進まないといけないので、先が分からない恐怖も味わってほしい。懐中電灯はグループで1個になるので、みんなで手をつないだりくっつき合ったりすると怖さが少しだけ和らぐかもと話し、「町家のお化け屋敷史上最大の恐怖で皆さんの挑戦を待っている」と呼び掛ける。
開催時間は10時~17時(最終入場は16時30分)。入場料は一般=700円、大学・高校生=500円、中学生以下=300円。8月19日まで。