八幡平の理美容室で店作りワークショップ 利用客と垣根を超えた交流を

「絵になる店を一緒に作ろう」と呼び掛ける店主の小野寺さん(右)と講師の松本さん(左)

「絵になる店を一緒に作ろう」と呼び掛ける店主の小野寺さん(右)と講師の松本さん(左)

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 理美容室「esora(えそら)」(八幡平市平舘)で5月13日と20日、「絵になるワークショップ」を開催される。

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 同店は店主の小野寺潤さんの祖母の代から続く「小野寺理容」を改装し、美容室を併設。小野寺さんは母親や叔母が店に立つ姿を見て育ち、自分も美容師になることを目指したという。いずれは八幡平に戻ることを決め、10年間盛岡で美容師経験を積み、今年3月31日に実家を継いで同店をオープンした。

 「自分の店くらい自分で作りたい」という思いから小野寺さん自ら店舗デザインにも関わり、地元を盛り上げるための活動にも積極的に取り組む。店名は「絵空事」が由来。小野寺さんは「昔ながらの場所だが、どうしても田舎というイメージは拭えない。田舎で美容室は成功しない、美容師なのに店作りは無理という言葉を何度も投げ掛けられた。それを絵空事で終わらせたくないという思いを店名に込めた」と話す。

 店作りのワークショップは未完成の店舗を共に作ることで、愛着や親しみを持ってもらうとともに、地域内のコミュニケーション活性化を目的に企画。今回は店先を飾る花壇とベンチ、窓枠、入り口に付ける小さなトタン屋根を作る。ワークショップの講師を務める松本篤英さんは地域おこし協力隊として八幡平市へ移住し、現在は同市でゲストハウス「ピネムの森」の管理人として自然宿泊体験やワークショップなどの提供に取り組んでいる。松本さんが開催するワークショップに小野寺さんが参加したことをきっかけに交流を持ち、今回の着想を得た。

 小野寺さんは「材料も小野寺さんの家族が作った畑の土や隣に住む方が譲ってくれた木材を使う予定。地元のものを使うことで、より愛着を持ってほしい。参加者の皆さんにも花壇に植える植物や窓枠に使う流木などを持ち寄ってもらえたらうれしい。自分が関わったことの証拠や自慢にもなる」と話す。

 小野寺さんは「地方だから、立地が悪いから、美容室だからといったことに限らず、気軽に人が集まる場所にしていきたい。客と美容師という垣根を超えて楽しめたら。私たちと一緒に絵になる店を作って」と呼び掛ける。

 開催時間は両日とも13時~16時。定員は各日10人。参加費は1,000円。申し込みはフェイスブックまたはメールで受け付ける。

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