野良猫の保護や里親募集型猫カフェの運営などを行うNPO法人「もりねこ」が1月30日に4周年を迎えた。
同法人では、野良猫や捨て猫などの保護された猫を引き取り、カフェで預かりながら新しい飼い主を探す取り組みや、病気や障がいを持つ猫たちを保護するシェルター施設「タイコウクロノーブキャットシェルター」の運営、盛岡市保健所に保護された猫の一時預かりボランティアを支援する協働事業「ニャンとも幸せプロジェクト」などに取り組んでいる。「猫も人も幸せに」のコンセプトで活動を続け、4年前と比べて殺処分数は減少しているという。
同法人代表の工藤幸枝さんは「猫たちを取り巻く環境は良くなってきていると感じる。行政が積極的に活動に協力してくれるようになったことは大きな変化。カフェを利用する人も猫カフェとしてではなく、活動や店の役割を理解して訪れてくれる人が格段に増えた」と振り返る。
4周年を迎え、より広く活動を知ってもらおうと広報用のグッズ製作を企画。「もらってうれしいもの」としてクリアファイルを選んだ。製作にあたり、同法人の活動を応援する「協賛にゃんこ」を1口3,000円で募り、「もりねこ」を応援する仲間として45匹の猫たちの写真がクリアファイルに掲載された。中にはカフェを「卒業」し、新しい飼い主のもとで暮らす猫たちの姿もあるという。3000枚製作し、現在はカフェやネットショップの利用者への配布が中心だが、今後はイベントなどでの配布も予定している。
今年に入ってから、カフェやシェルターからの「卒業」が続いている一方で、多頭飼育崩壊現場からの引き取りなど大きな山が待ち構えるという。工藤さんは「良い流れが生まれつつある中、乗り越えていかなければならない課題は多い。現状に満足するのではなく、継続して結果を出し続けることが大切だと感じている」と意気込み、「そのためにはスタッフのスキルを上げることや支援者を増やすことも重要だが、何よりも活動を知ってもらうことが必要。知ることも支援の一環として受け止めてもらえれば」と呼び掛ける。