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盛岡・八幡町リノベプロジェクト始まる 歴史ある参道を後世へ

改修が始まった建物の前で「これから生まれ変わるのが楽しみ」と及川さん

改修が始まった建物の前で「これから生まれ変わるのが楽しみ」と及川さん

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 まちづくり会社「盛岡八幡家守舎」(盛岡市八幡町)が6月、空き店舗の改修・再生に取り組む「八幡旧家リノベーションプロジェクト」を本格的に開始した。

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 同社は、同町で保険会社を営む及川淳哉さんが立ち上げた。及川さんは昨年2月に同町に事務所を構え、6月から同町で開催する「八幡ぽんぽこ市」に参加。住民らや「もりおか八幡まちづくりの会」メンバーの話を聞くうちに「まちづくりに参加したい」という思いが生まれたという。その後、11月からプロジェクトを始動し、今月から空き店舗のリノベーションに着手し始めた。

 及川さんは「古い建物が壊されていく様子が見るに堪えなかった。八幡町は盛岡八幡宮の参道としての役割も持っている。新しい建物が増えていくのは参道としてどうなのかとも考えていた。先輩たちが守ってきた街並みを壊されたくないという思いも強い」と話す。

 今回リノベーションを行う物件は明治時代に建てられた元だんご店と、昭和に建てられた元せんべい店の2棟。どちらも木造2階建てで、リノベーション後は「八藝館(はちげいかん)」と名付け、起業を目指す人や事務所を持たずに活動するクリエーターなどが利用できる貸事務所やギャラリー、打ち合わせスペースを備えた施設となる。事務所やギャラリーの利用により労働人口を増やし、まずは昼間のにぎわい創出を目指す。

 2棟はそれぞれ「せんべい塔」と「だんご塔」の愛称が付けられ、1階は中庭でつながる造りを予定。せんべい塔はオフィス7室とプレゼンルーム、インフォメーションコーナーを備え、だんご塔はオフィス1室のほか、ギャラリーとコワーキングスペースを設ける。

 6月18日には工事前の内覧会を開き、多くの住民や来場者から好評を得たという。20日から本格的な工事を始め、当時の職人が作った棚や階段などを残す形で改修を進めていく。

 及川さんは「働く場所ができることで、今ある店舗を守ることにもつなげたい。八藝館の利用や見学はもちろんだが、八幡町に遊びに来て、この場所が持つ可能性を感じてほしい」と話す。

 内覧会は「八幡ぽんぽこ市」の開催に合わせて行う。次回は7月16日。施設のオープンは9月を予定する。

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