盛岡さんさ伝承会もいちは現在、自前の浴衣で8月のパレードに参加する「自由浴衣組」のメンバーを募集している。
同会では、昭和初期に盛岡の商人が宮古市茂市に伝えたといわれている伝統さんさ「茂市さんさ踊り」を再び盛岡で広めるために伝承活動を行い、パレードのほか各種イベントにも参加している。近年継承者が少なくなってきていることを受け、より気軽に参加してもらおうと、そろいの衣装ではなく自分が持っている浴衣を着て参加できる「自由浴衣組」を企画。昨年は6人が参加し、チームの正式メンバーとして現在も活動している参加者もいるという。
同会広報担当の平賀安里さんは「3カ所の皆さんからは伝統さんさを楽しく体験できたと好評で、パレードを見たという人からも『私も参加したかった』という感想も頂いた。初めての試みだったが大成功だったと思う」と話す。
「自由浴衣組」は、腰ひもや花がさなど伝統さんさ特有のそろいの衣装を用意する負担を減らし、継承者の幅を広げる意味もあって企画したが、気軽に参加して踊りに親しんでもらうことが一番の目的。参加条件はパレードで踊る「組踊り1番」「参拝」「甚句」の3曲の振りを覚えることと、同会が出演するパレードへ参加可能なこと。パレードで踊る曲は初めての人でも踊りやすい演目となっている。踊りの練習会が市内各所で月に数回行われているほか、6月10日には「イオンモール盛岡南」1階さんさ広場でPRイベントを開催。演舞披露のほか、パレードで踊る曲の体験講習も行う。
平賀さんは「伝統さんさは敷居が高いとか、衣装にお金がかかるというイメージがあるかと思う。もいち自由浴衣組は、そういったことをいったん忘れて伝統さんさを気軽に楽しんでほしいという願いから始まった企画。パレードで伝統さんさを踊るという楽しさを味わってもらいたい」と参加を呼び掛ける。
申込用紙に必要事項を記入し、参加費を添えて練習会場へ持参することで参加できる。申込用紙は同会ブログなどからダウンロードできる。参加費は大人=1,300円、小中高校生=300円、幼児無料。詳しい練習会の日程や要項はホームページで確認できる。