岩手県が奨学金返還支援制度 ものづくり産業の担い手育成を目標に

岩手県ではさまざまな面から若者の就職・定住支援を行っている

岩手県ではさまざまな面から若者の就職・定住支援を行っている

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 岩手県は本年度から、県内のものづくり企業に就職予定の学生を対象に奨学金返済を支援する「いわて産業人材奨学金返還支援制度」を開始した。

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 同制度は、岩手のものづくり産業を担う人材の確保と定着の促進を目的に、大学などを卒業した若者や既卒者が県内企業に一定期間就業した場合に奨学金の返還支援を行うもの。県内には、自動車や半導体などのものづくり企業はあるが人手不足の傾向にあるという。そこで対象企業への就職などを条件に奨学金返済支援を行うとともに、新たな人材の就業と県外流出の減少を目指す。

 県ものづくり自動車産業振興室ものづくり産業振興担当の高橋秀司さんは「産業分野を学んだ学生には県外企業への就職を希望する人も多い。この制度を通して、県内の企業にも目を向けてみてほしい。就職後、奨学金返済に悩むという事例も増えている。支援する取り組みがあることが少しでも多くの学生に広めたい」と話す。

 対象となる奨学金は日本学生支援機構の無利子奨学金もしくは有利子奨学金。対象者は大学生、大学院生、高等専門学校生のほか、U・Iターンで県内に就職を希望する既卒者で理工系の学位を取得予定もしくは取得済みであること。県内の関連分野・対象業種企業への就職を希望し、就職後は8年間継続して勤務し県内に定住する見込みであることも条件となる。

 返済助成率は就職先により異なり、制度の登録を受けた登録ものづくり事業所の場合は助成率が貸与を受けている総額の2分の1、それ以外の対象企業の場合は3分の1となる。

 本年度は支援候補者を募集。認定を受けた支援候補者には就職するためのサポートが行われる。来年度以降、対象企業への就職と県内に居住が決まった場合、交付審査を受け、合格者に助成金の交付が行われる。

 同室ものづくり産業振興課長の藤田芳男さんは「働く場所はあるが、人がいないという状況を変えていきたい。岩手の産業の将来を担う人材が岩手に定着してほしい。まずはエントリーしてもらえれば」と呼び掛ける。

 募集定員は50人。制度の詳しい要項や応募方法、申請書類はホームページからダウンロードできる。締め切りは9月15日。

※初掲出時、対象者に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

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