盛岡のジャズ喫茶の名店「ダンテ」（盛岡市中ノ橋通1、TEL 019-653-2120）が、今年で開店30周年を迎えた。これを記念したライブパーティー「DANTES SPECIAL MEETING」が3月8日、盛岡劇場（松尾町）で行われた。会場には盛岡市内や東北各地、遠くは東京、名古屋、富山など全国からファン約70人が集まった。30周年を祝うファン約140人から協賛金も寄せられたという。主催は同店の常連客が結成した「ダンテ開店30周年を祝う会」。

　この日、2部制で行われたパーティーは、前半が「DANTE's DIG JAZZ Special Edition」と題した同店店主の高橋了さんの解説によるレコード鑑賞会。後半には福島県郡山市から訪れたフリージャズグループ「yaya-Roulette」や地元を拠点に活躍する津軽三味線奏者の松田隆行さんによるライブ、短編映画の上映会が行われた。

　開店以来の常連客で「祝う会」代表の中坪徳裕さんは同店について、「とにかくソース（レコード）が大変豊富。常に大音量で聴かせながら、レコードに詰まっている『情報』を最大限に引き出してくれるのが魅力」と話す。店主の高橋さんについては、「音楽への理解の高さは評論家以上」と絶賛する。

　高橋さんは「確かに30年という年月は長かったが、ジャズを通してお客さんたちとともに生きて来られたことはとても幸せなこと。まあ、次の30年はないにしても、ジャズというキーワードを通して、地域の人たち、そして若い人たちにその良さを伝えていきたい」と話している。

　同店は1977年7月1日にオープン。15,000枚以上のレコード蔵を誇るほか、過去に県内のジャズ喫茶らとともにカウントベイシー楽団を呼び、コンサートを3度開いたことでも知られる。

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