和菓子の名店で知られる「造り菓子 竹芳(ちくほう)」(盛岡市東安庭、TEL 019-653-6158)は3月1日より、新作の寒天菓子「いちごの雫」の販売を始めた。
同商品は、寒天を固めてから切りそろえた後に1日20分ほど4日間にわたって熱を加えることで、中の寒天質を壊しながら柔らかいアメのような食感を作り出すという、手間のかかった一品。そのため、週に70個のみの限定販売となる。
素材のメーンとなるイチゴは、あえて手間暇をかけることを信条とすることで知られる佐々恵農園(上太田)のものから完熟品を厳選した。合成着色料は一切使わずに、イチゴエキスだけで着色された赤い色の寒天の中には、イチゴのつぶつぶの種がそのまま残る「春を感じさせる」仕上がり。和菓子作りに大事とされる「季節感」を表現した。
同店で菓子職人を務める長澤歌織さんは、今回コラボレーションする同農園について「色や味が良いのはもちろん、それ以上に思いやりを持って野菜や果物を育てている。当店も和菓子作りには思いやりと気遣いを大切にしていることから、一緒に商品作りをしたいと思った」と話している。
同商品について、「イチゴそのものを表現するというより、味と香りで勝負した」という長澤さん。「最近では、少し早いがホワイトデーのお返しに男性が購入している」という。4月には同商品を含めたイチゴの菓子の詰め合わせも検討する。
価格は1箱5本入りで450円。同店本店ほかフェザン店で販売する。
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