ローカルソングで「盛岡の街」を応援-地元ソングライターがCD発売

盛岡では「歌う公務員」として知られる田口さん。作曲や録音はすべて自宅の書斎で「ほぼひとり」で行う

盛岡では「歌う公務員」として知られる田口さん。作曲や録音はすべて自宅の書斎で「ほぼひとり」で行う

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 盛岡の街や暮らしをテーマにした音楽CDアルバム「クナンシェ もりおか」が昨年末にリリースされ、話題を集めている。

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 CDを制作したのは、盛岡市在住で地元をテーマに音楽活動を続けるシンガーソングライターの田口友善さん(本名=田口善政さん)。盛岡市の職員でもある田口さんは、2000年に盛岡冷麺やわんこそば、さんさ踊りなど、地元盛岡にちなんだ楽曲をアルバムにした音楽CD「もりおか街の唄っこ」を制作。以来、岩手や盛岡の食文化やまちづくり、人の暮らしぶりを題材に歌を制作し、今回でアルバムは5枚目となる。

 同アルバムは宮澤賢治の「雨ニモマケズ」や盛岡市内を走るバス、市職員として自身が関わっていた盛岡市中央卸売市場、さらに「ぶぢょうほまんじゅう」や「きりせんしょ」など、地元の伝統スイーツを題材にした「ローカルソング」を8曲収録。作曲はすべて田口さんのオリジナルで、作詞には本人のほか、歌の題材に関わった人たちも参加。「仕事」と「家庭」の合間を縫って制作した。

 田口さんは早稲田大学時代に、「萌えるアメリカ」の著者で米国に日本のマンガを広く紹介したことで知られる米ビズメディア社の堀淵清治会長らとともに「かなり本格的」にバンド活動をしていた経験もあり、その制作能力はまさに「玄人はだし」。録音や制作はすべて自宅の書斎をスタジオ代わりにしながらも、卓上のマルチトラックレコーダーを操りながら「バンドさながら」の本格的な厚みのあるサウンドを実現した。

 これまでに作った楽曲は100曲を数えるという田口さん。「歌はすべて市職員として(企業支援やまちづくりなどに)関わる中で、個人的に応援したいという気持ちが自然に歌になったもの。仕事を通じて仲間と一緒に盛り上がりたかったというのもある」と話している。「このアルバムを通して盛岡の人たちがコミュニケートしてくれたらうれしい」とも。

 同アルバムはフォークロックをベースにしたアコースティックな仕上がり。タイトルの「クナンシェ」は盛岡弁で「~してください」の意で、フランス語風にアレンジしたという。ジャケットには田口さんの息子さんが描く「岩手銀行中ノ橋支店」(国の重要文化財)がデザインされている。

 発売はギャラリー母蓮(盛岡市高松3)。価格は1,050円。大通佐々木電気、プラザおでって・おもてなしプラザ、みみずく書房、ぴょんぴょん舎各店、産直「小さな野菜畑」で販売。

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