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鉈屋町で「まちの推し活」テーマの展示 自分の町を推しに例え、魅力を発掘

町歩きを通じて推し活の種を探す「まち探訪」のレポート

町歩きを通じて推し活の種を探す「まち探訪」のレポート

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 盛岡市大慈寺地区と鉈屋町周辺の魅力を伝えて育てる活動をテーマにした展示「わたしのまちの"“推し活"”デザイン展」が現在、「大慈清水御休み処(どころ)」(盛岡市鉈屋町)で開催されている。

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 同展を主催する「盛岡まち並み塾」では2023年から、市と市民活動団体などが協働して地域課題の解決や町づくりを行う「盛岡市市民協働推進事業」に取り組み、大慈寺地区鉈屋町周辺の住民の視点を生かした魅力の増進と発信に関わる事業を続けている。

 昨年までの2年間は地域外に向けた魅力発信をテーマに、散策ルートマップとマップに連動した音声ガイド、日常の音を収録したサウンドスケープを作成。今年は地域内に目を向け、大慈寺・鉈屋町周辺で生活する人と共に改めて地域の魅力を掘り起こす企画に取り組んだ。

 企画を考案するヒントになったのが、地域で暮らしながら文化や歴史などについて発信している「先輩たち」の姿だったという。「盛岡まち並み塾」事務局の岩見麻梨子さんは「鉈屋町周辺には、日頃から地域のことを外へ伝える役割を担っている人が多い。その一方でここで生活しているのに知らないことや、見過ごしがちな部分もある。そこで、若い世代が先輩たちから学び、魅力の再発見をする企画を思い付いた」と話す。

 企画のテーマは「まちの推し活」。自分が生活する町を「推し」に例え、町の文化を守ることや魅力を誰かに伝えること、発展させることを「推し活」と捉えた。大慈寺地区・鉈屋町周辺で生活する若者世代が中心となり、地域内の商店や工房、寺院、資料館などを巡り、「推し活の先輩」の声を聞く「まち探訪&交流会」を3回にわたって実施。参加者らは感想や気付きを共有し、自分が感じた魅力や推し活につながるアイデアを話し合った。

 展示ではまち探訪&交流会のリポートを中心に、地域を推し活につなげるプロセスを紹介。住民が魅力発信に取り組むきっかけややりがい、参加者の疑問、驚きの声、新たに見つけた魅力、アイデアを会話形式で分かりやすくまとめた。

 岩見さんは「多世代が生活する大慈寺・鉈屋町地区では、年齢を超えた仲間づくりも大切だと感じている。改めて知ることで、町のどこに何があるか、困った時に誰に声をかけたらいいかが分かる。これは他の地域にも置き換えられること。自分の住む場所を知るきっかけとして、まち町の推し活に取り組んでみてほしい」と呼びかける。

 開催時間は10時~16時。水曜休館。入場無料。12月21日まで。

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