
盛岡の土産品の統一ブランド「もりおかおみやげプロジェクト『MOYANE(モヤーネ)』」の新商品発表会が7月24日、「プラザおでって」(盛岡市中ノ橋通1)のおでって広場で行われた。
商品のモチーフになった「赤レンガ館」の前で夕日を浴びる「MORIOKA TWILIGHT LAGER」
同ブランドは、地域商社「manorda(マノルダ)いわて」と岩手県内のデザイナー・クリエーターが参加する団体「岩手アートディレクターズクラブ(岩手ADC)」が共同で2021年に立ち上げた。「もりおかやっぱりいいよね」を合言葉に、既存商品のリブランディングや新商品の開発を通じ、盛岡の魅力の発信や盛岡の魅力や新たな需要の創出、消費の促進を目指してきた。
ブランドのコンセプトやプロジェクトの趣旨に賛同する事業者と岩手ADCに所属するデザイナーが共同で商品企画に取り組み、2021年11月に第1弾、2023年11月に第2弾の商品を発売。今回は第3弾として、ベアレン醸造所が手がけるクラフトビール「MORIOKA TWILIGHT LAGER ~夕暮れの赤レンガと蔵出しラガー~」と、岩鋳が手がける南部鉄器風鈴「盛岡まち風鈴」の2商品を新たに加えた。
「MORIOKA TWILIGHT LAGER ~夕暮れの赤レンガと蔵出しラガー~」は、ベアレン醸造所の定番ビール「クラシック」を無ろ過で仕上げた、こくと苦みのバランスが取れた味わいが特徴。ラベルのデザインなどは石崎実さんが担当し、夕暮れに染まる「岩手銀行赤レンガ館」を描いた。盛岡でしか買えない限定ビールは同社としても初の試み。社長の嶌田洋一さんは「ベアレンは全国でも買えるからと言われることもあり、お土産として盛岡限定の商品は作りたいと考えていた。定番のクラシックを特別な形で出せたのもうれしい」と話す。
「盛岡まち風鈴」は、南部鉄器が南部藩と盛岡城の歴史と共に受け継がれてきた工芸であることに焦点を当て、短冊やパッケージには盛岡城跡公園の石垣と盛岡にまつわるモチーフがデザインされている。デザインを担当した小田島佑太さんは「盛岡城跡公園を軸に、盛岡のものを盛りだくさんに詰め込んだ。箱を積み重ねると石垣のように見えるパッケージも面白いので、売り場で見てもらいたい」と話す。岩鋳の社長・岩清水弥生さんは「風鈴は軽いので、南部鉄器としても気軽に手に取ってもらいやすいと思う。風鈴の音色と短冊のイラストで、盛岡に来たことを思い出してもらいたい」と話す。
ブランドの企画・運営を行う「MOYANE協議会」の会長・小笠原一志さんは「ブランドに新しいジャンルが加わり、さらに盛岡のお土産品としてMOYANEを選んでもらえる機会が増えれば」と話す。
ビールは7月25日からベアレン醸造所の直営店などで販売。風鈴は8月中旬から岩鋳の直営店などで取り扱う予定。