
もりおか町家物語館(盛岡市鉈屋町)が現在、夏に開催する「町家のお化け屋敷」の関連企画の「怪談会」で紹介する怖い体験談と、語り部ボランティアを募集している。
同館のお化け屋敷は2015(平成27)年に始まり、新型コロナ禍による休止を挟みながらも夏の恒例イベントとして多くの市民から親しまれている。今年は「お化け屋敷 皆で創れば より怖い」という目標を掲げながら、市民と一緒にお化け屋敷を作る企画を展開している。
3月からはプレ企画として「怪談会」を開催。昨年のお化け屋敷期間中に行った怪談会が好評だったことから、夏の本番に向けてお化け屋敷の周知と盛り上げにつなげようと企画した。3月の初回は予想を上回る来場者が集まったという。5月24日には「月不見月(つきみずづき)怪談会」、6月28日は「涼暮月(すずくれづき)怪談会」を開催。怪談会のタイトルは各月の別名から取り、怖い話らしい雰囲気を出している。
7月、8月のお化け屋敷開催期間中には毎日怪談会を行う予定。「怖い体験談と語り部が足りないのが悩みの種」と館長の盛合なおとさん。「昨年の怪談会では何度か同じ話を紹介したので、今年の理想としては毎回違う話ができればと思い描いている。そうは言っても、話の内容と語り部のバリエーションが増えれば、聞く人も語る人も楽しいと思う」と話す。
怖い体験談はメールとファクスで募集。幽霊などが登場しない話や、「あれは一体何だったんだろう」という不思議な出来事の話でも可能で、文章の長さに制限はない。内容によってはスタッフがアレンジを加える場合もある。集まった話はお化け屋敷開催期間中の怪談会で紹介する。
語り部ボランティアは集まった怪談を朗読する人のほか、自身が持っている怖い話を紹介できる人も募集。応募は電話で受け付け、応募者は選考面接と日程の調整を行った上、主にお化け屋敷開催期間中の怪談会で活動する。
盛合さんは「盛岡は何かと不思議な話や怖い話が多い地域でもある。皆さんの周りにもそのような体験談があれば、気軽に送ってもらいたい。怪談会での語り部もプロのアナウンサーや劇団員の中に一般市民がいると、怖い話が自分の身近に起きるように感じられると思う。怖さを楽しみながら、皆さんと一緒に作りたい」と呼びかける。
語り部ボランティアの募集は5月31日まで。怖い体験談は随時受け付けている。