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盛岡市先人記念館で新収蔵資料展 盛岡ゆかりの人物に興味を持つきっかけに

新渡戸稲造にまつわる資料が並ぶ一角

新渡戸稲造にまつわる資料が並ぶ一角

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 盛岡市先人記念館(盛岡市本宮)で現在、「令和5・6年度新収蔵資料展」が開催されている。

新渡戸仙岳の書など大型の作品が並ぶショーケース

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 同館では2年に1度のペースで、新たに収蔵された資料を紹介する展示を行っている。同館は盛岡ゆかりの人物を紹介しているため、企画展などで並ぶ資料は取り上げる人物に関連する特定の分野の物が多くなる。分野を問わず、さまざまな資料が並ぶ新収蔵資料展は、同館でも珍しい形の展示だという。

 担当学芸員の中浜聖美さんは「例えば画家の企画展なら絵画、政治家なら文書や書簡といった資料が中心になるが、新収蔵資料展で紹介する資料のジャンルは多岐にわたる。先人記念館の博物館的側面にも触れてもらえる展示になっている」と話す。

 今回は2024年度の企画展で紹介した人物に関連する資料を中心に、67件88点を展示。絵画や掛け軸など大型の資料が多く並ぶほか、新渡戸稲造や米内光政、原敬といった著名な先人に関連する新たな資料を紹介する。

 新渡戸稲造に関する資料は、新渡戸の妻メリー・エルキントンの弟のひ孫に当たるスティーブンさんから寄贈された着物と竹内栖鳳(せいほう)の画軸を展示。着物は新渡戸からスティーブンさんの父へ贈られたものだという。「状態が良く、大切に保存していたのが分かる」と中浜さん。米内光政の資料は親族に送った手紙、原敬の資料は位牌堂の壁に使われていたタイルなどを紹介する。

 このほか、市内の商店などを題材にした「繁栄盛岡市いろはかるた」、盛岡藩お抱え絵師の川口月嶺(げつれい)によるびょうぶ、日本画家の藤島静村の画軸、書家の新渡戸仙岳が医療従事者へ贈った「佛心鬼手(ぶっしんきしゅ)」の書などが並ぶ。「佛心」は仏の心のような慈悲深い心、「鬼手」は化け物の手や奇抜な手法を指し、「残酷な外科手術も、患者を救うための心があるからこそ行う」という意味が込められている。藤島については、富山県でかつて営業していた「詩百篇(ぺん)酒造」の看板について、「かつて店で使っていた看板が静村によるものだ」と情報提供を受けたエピソードも紹介する。

 中浜さんは「大きな書やびょうぶ、絵画は展示する機会が少ないので、このタイミングにじっくり見てもらいたい。たくさんの先人たちに関する資料を見て、その中の誰かに興味を持つきっかけになれば」と話す。

 開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。月曜(祝日の場合は翌日)、最終火曜休館。入館料は一般=300円、高校生=200円、小・中学生=100円。6月15日まで。

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