盛岡のIT企業ホップス(盛岡市本宮1、TEL 019-656-4040)は3月23日、同社が運営するECサイト「まがりや.net」に、久慈地域の特産品を集めた「久慈市 Tokusan」を追加、サービスを開始した。
同サービスはネット環境がなくてもECサイトを運営できるのが特徴で、同社と久慈市雇用開発促進協議会(久慈市)が共同で企画。「ご当地のいいもの」をテーマに、久慈市を中心とした岩手県北地域の企業や団体が生産する特産品を販売する。
現在は、北三陸天然市場(海産物加工)、総合農舎山形村(短角牛)、くますけ本舗(和菓子)、フォレストキッチン(スコーン)、やませ雑穀組合(雑穀)、木売内工房(家具玩具)、蒲野建設(まな板)の7社が出店する。
同協議会担当者は「この地域の生産者は中高年が多く、商品をネット販売する知識も余力もないところが多い。ネット環境なしでも、ECサイトを使って販路を広げられるメリットは大きい」と期待を寄せる。
ホップスの担当者は「サイトの管理人を雇用できないなど、地方にはネット販売に踏み切れない企業は意外に多い。OJTを通してECサイトの仕組みを理解してもらいながら、販売拡大につなげていきたい」と話している。「(サービス利用料は)月額数千円程度と、気軽に始められるようにした」とも。
同社は今後、他の地域でも行政・団体などと連携して同様の展開を計画。地域資源の掘り起こしと販路拡大を支援するとしている。