岩手の野菜について考えるシンポジウム「いわて野菜『食・美・健』」が1月13日、ホテルルイズ(盛岡市盛岡駅前通)で行われた。
同会は「岩手の特産野菜について考え、情報発信をしていくこと」を目的に、ベジタブル&フルーツマイスター(通称「野菜ソムリエ」)のシニアマイスターで岩手医科大学医師の宮田恵さんが主催したもの。地場野菜の生産や流通、小売、行政などに関わる約50人が参加した。
第1回目となったこの日のテーマは、ちょうど旬を迎える「寒締めほうれん草」。盛岡で生まれたこの地場野菜について講演が行われた。
スライドを使った発表では、「寒締めほうれん草で男も女も007」と題し、宮田さんが講演。生産者で野菜ソムリエの三浦正美さん、同じく野菜ソムリエで料理教室を主宰する小原薫さんがそれぞれ講演した。
その後、「寒締めほうれん草をどうする?」をテーマに討論会も開催。「作る人」「売る人」「食べる人」のそれぞれの視点から意見を交換した。
ランチタイムには、寒締めほうれん草づくしのフルコースメニューが提供され、参加者は甘みの乗った同野菜を生かした創作メニューに舌鼓を打った。
同会の終わりには、宮田さんと小原さんがそれぞれ作曲・作詞した「寒締めほうれん草の歌」を披露。寒締めほうれん草を手に持ったバックダンサー「岩手がんばっています青年隊」も登場し、同野菜の認知や消費の向上を呼びかけた。
主催した宮田さんは「岩手の野菜は他県に比べても優秀だが、その良さをうまく表現できていないのが現状。食による健康や美容を切り口に地元岩手の野菜の価値を創出していきたい」と意気込みを見せる。
会に参加した野菜ソムリエの小原さんは「さまざまな立場から岩手の野菜を考えるいい機会。生産者と消費者を取り持つ野菜ソムリエが率先して行動することで、地場の野菜を応援する雰囲気を作っていければ」と話している。