「盛岡劇場・河南公民館」(盛岡市松尾町)は2月12日、体験型避難訓練「再現!あの年のモリゲキ 盛岡劇場避難体験講座」を開催する。
同講座は同館が毎年行っている河南公民館防災講座の一環として行われるもの。これまでは講演を中心とした内容だったが、近年、参加者体験型の避難訓練を行う施設も増え、普段から多くの市民が利用していることもあり体験型講座の実施を決めた。今回はイベント中に大規模な地震が発生したことを想定し、同館地下にあるタウンホールから避難することとなる。
東日本大震災が発生した当日、同ホールではイベントの準備中だったという。スタッフの長谷川千尋さんは「施設内は少し入り組んだ作りになっていて、その上、停電が起きてしまうとタウンホールは真っ暗になる。いざという時に慌ててしまうと、思わぬ事故やけがにつながる危険も少なくない。利用者はもちろん、私たちスタッフの不安を減らすためにも参加型の避難訓練はとても大切なことだと思う」と話す。
当日は2015年3月に公演した劇団モリオカ市民による舞台「あの年の盛岡 1933」のDVDを上映。その途中に地震が発生したと仮定し、参加者はホールから避難する。訓練終了後は館内の避難ルートを見学するほか、東日本大震災被災者による体験談や現在の状況、支援の在り方についての講話を行う。
長谷川さんは「当館の利用者の多くは市民の皆さんで、その用途もさまざま。いつも来ているから大丈夫ではなく、普段利用している皆さんにこそ参加してもらいたい。劇場や大きなホールからの避難方法が頭に入っていれば、他の施設に行った時の『もしもの備え』にもなると思う。ぜひ参加して」と呼び掛ける。
参加申し込みは来館または電話(019-622-2258)で受け付ける。参加無料。締め切りは11日21時30分。