誰の手にもフィットする「木製おちょこ」-盛岡のIT企業が発売

加工のしやすさを生かしてユニバーサルデザインを追求した「我杯おちょこ」

加工のしやすさを生かしてユニバーサルデザインを追求した「我杯おちょこ」

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 盛岡市のIT関連企業「サーガ」(盛岡市北松園3、TEL 019-664-9717)は「我杯おちょこ」を開発し、今月より販売を開始した。

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 同製品は、同社がすでに製造販売する、オーダーメードで個人の握り手をかたどった木製のコップ「我杯(わがはい)」の「おちょこバージョン」で、量産・普及品として開発したもの。生産量は月産200個。

 同社は「我杯」の製造過程を通じて蓄積した数百人分の「三次元握り象データ」をもとに、握りの深さや幅、指の角度などの平均値を分析。誰が握ってもフィットするよう「ユニバーサルデザイン」を追求した。

 「我杯」同様、漆塗りの木製コップの底部に南部鉄器のてい鉄が付いてるのが特徴で、使用する木材には「岩手県産山桜」「栃」「栗」「カナダ産メープル」「えんじゅの木」「神代」の6種を用意。表面には「拭き漆」「浄法寺塗り」「木肌塗装」など、塗りのバリエーションも整えた。

 開発の動機について、同社の高橋和良社長は「とにかく日本酒を格好よく飲む器を作りたかった」と話す。同製品については「(岩手の特産である)木材と漆と鉄器にこだわった。一風変わったおちょこかもしれないが、楽しさやおもてなしを感じる品」と自信を見せる。「このおちょこを導入したことで、日本酒の売り上げが伸びた飲食店もある。最近、消費が落ち込んでいる日本酒のけん引力になれば」とも。

 同社は今後、同様のシリーズとしてビアグラスとワイングラスを製造・販売する予定。同社はこのアイデアで、昨年11月に開催された「いわてビジネスグランプリ」のスタートアップ部門でグランプリを受賞している。

 価格はオープン価格。

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