環境問題に取り組む岩手大学の学生で構成するグループ「Shar_E(シェアイー)」が、インドネシアバリ島での環境保護キャンペーン実施に向けクラウドファンディングで支援者を募集している。
昨年、岩手大学人文社会学部環境科学課程に所属する女性5人でグループを結成。大学の授業で学んだ環境教育プログラム「キッズISO14000」に関心を持ったという。同プログラムは、国際芸術技術協力機構(ArTech)が開発し、国内および海外へ展開している教育プログラム。「子どものころから教育していくことで環境問題をもっと身近に感じてもらえるのではないか」との思いから、同プログラムを活用して地域や国際的な環境問題解決に取り組む。
活動先は、担当大学教員や同プログラムスタッフのアドバイスにより選定した。今年の夏、インドネシアバリ島の国立ガネイシャ教育大学の学生と環境保護キャンペーンを実施する予定。省エネやゴミ分別など岩手大学で行ってきた環境問題への取り組みの紹介、大学周辺地域での啓発活動やグループセッションなどを予定しているという。環境問題が認識されていないバリ島で現地学生の環境意識を高め、共に持続可能な世界を目指し協力する姿勢を学ぶ。
同プログラムの中でも国際的な活動は上級編と位置付けられており、実現して認定されれば大学生が行う上級編として初となる。1年間の活動を通して国際基準を満たすと活動認定を得られる。
グループメンバーの佐藤栞(しおり)さんは「日本での知識を踏まえつつ、同じ立場に立って環境問題に対する啓発活動ができれば」と話す。「活動を支援してもらわないと行動する手段がない。中途半端にするのは嫌なので、しっかりと成果のある活動にしたい。少しでも理解してくれる方が増えれば」と呼び掛ける。
現在、クラウドファンディングサイト「READY FOR?」を利用して寄付を募っている。寄付受け付けは3月26日まで。
2月28日には、「キッズISO14000」中級編として市民向けに環境学習講座も計画している。