岩手県庁イングレス活用研究会は11月9日、イングレスプレーヤー向けイベント「ポータル探して盛岡街歩き」を盛岡市内で実施した。
「Ingress(イングレス)」は、Googleが配信する無料のネットワークゲームアプリで、緑と青に分かれて行われる世界規模の陣取りゲーム。岩手県は観光面でのアプリ活用を目指し、9月末に同研究会を発足した。
実際にスマートフォンを持ち歩き、ゲーム画面上の「ポータル」と呼ばれるポイントのそばに行くことがゲームの進行上必要になるのが特徴。「ポータル」は歴史的建造物やモニュメントなどに設定されており、プレーヤー自身が申請することができる。岩手県の中心である盛岡市内の「ポータル」を増やしプレーヤーに快適な環境を提供することで、県内にプレーヤーを呼び込むのが狙い。
今回のイベントには、一般のプレーヤーや学生など約50人が参加。当初13人の参加募集だったが、問い合わせが多く参加枠を増やしたという。3つのグループに分かれて街歩きガイドに案内されながら市内を散策し、新規ポータルの申請を行った。2014年7月にiOS版がリリースされたこともあり初心者の参加も多く、ポータル申請のコツやゲームについての情報交換も盛んで、画面上だけではないリアルな交流が行われていた。
青森県八戸市から参加した今村考一さんは「八戸と違って盛岡にはポータルになりそうな古い建物が多くてうらやましい。今後ユーザーが増えていけばまたダイナミックなことがありそうで今後に期待したい」と話す。
研究会事務局で岩手県秘書広報室副室長兼首席調査監の保和衛さんは、「盛岡は面白そうだと自然にイングレスプレーヤーに来てもらえる環境を作りたい。楽しんでもらえるような仕組み作りができれば」と意気込む。
県ではイベントでのデータをまとめ県内の他地域にも情報提供していくほか、今後活用方法についても研究会で考えていきたいという。