盛岡の専門学校生徒らが作成した、材木町街歩きを提案するリーフレット「あるってって」が、観光客の回遊に効果を見せている。
リーフレットは、上野法律ビジネス専門学校(盛岡市材木町12)の総合ビジネス学科・鉄道トラベルコースが、この春行われた大型観光キャンペーン「いわてデスティネーションキャンペーン」(6月末で終了)のPR戦略の一環として制作したもの。
同校が材木町にあることから地域貢献として、同町の街並みだけでなく、小路の歴史的なものも紹介。岩手の詩人で童話作家、宮沢賢治のゆかりの出版社「光原社」や、作品をモチーフにしたオブジェ、石川啄木の啄木新婚の家、テレビ「日本昔ばなし」でも紹介された酒買地蔵尊のなどを掲載するほか、材木町でしか買えないおみやげ品も紹介し、観光客を街中散歩に誘う内容になっている。
「観光客や修学旅行の学生さんに、地域の特産品や商店街を歩く順序などが分かりやすく紹介できる」(材木町商店街振興組合事務局の中山幹夫さん)と、観光客への周知や修学生の課題提供に重宝している。
学生たちは地域研究カリキュラムの一環として、手描きで街並みマップを作成。一部の生徒が自発的に印刷会社と製本までのやり取りをし作成した。掲載店との交渉も自分たちで行い、協賛金集めや掲載内容の校正なども学生が行った。
「何をやるにしてもターゲットを絞ることが大切。キャンペーンを通して県外のお客さまとして、どうすべきか考えて行動することは、学生にとってとてもいい経験になった」と講師の東海林千秋さん。