認定特定非営利活動法人SET(本部:岩手県陸前高田市、理事長:三井俊介)は、2024年度(2024年9月~2025年8月)の活動をまとめた「年間報告書」を公開しました。本報告書では、岩手県を中心にした8市町村での活動を通じて、年間総計5,000人以上の若者・地域住民がSETの取り組みに関わり、地域と若者の“希望の循環”が本格的に動き出した一年であったことを示しています。
コロナ禍で一度は停滞した地域での学びや交流は、2024年度に完全復活。SETは、若者の挑戦・成長と地域の活力を同時に生む「循環型の社会装置」として、広域的な関係人口のエコシステムを再び立ち上げることに成功しました。

■ 年間5,000人以上が関わる「広域の協働」──地方では稀有な「循環が続く地域モデル」
2024年度、SETと関わった若者・地域住民は合計5,000名を超えました。
人口規模や地域性の異なる8つの市町村で、「若者が地域に入り、学び、住民と交わり、また別の地域へつながる」という循環が多地域で同時多発的に生まれました。
民泊修学旅行をはじめ、大学生プログラム、中高生のキャリア教育支援、社会人研修、地域のコミュニティビジネス支援など、多様な入口から参加した人々が、その後も別の地域や別の活動に関わり続けています。
これは、単年度の交流や単発の受け入れにとどまらず、
「地域と若者が長期的に育ち合う生態系」が広域で成立したことを示すものであり、全国的にも稀有な事例です。
■ 若者の「人間成長」を研究データとして可視化──学びの質が明確に向上
2024年度の特徴として、SET研究チームによる大学生プログラム(CMSP)参加者の変容データが蓄積され、若者の成長がより精緻に可視化されました。
特に、「地域の人と一緒に取り組む経験」が、若者の内面的な成長を後押しするという成果は、全国の教育・人材育成関係者からも高い関心が寄せられています。
SETの活動は「地域のための学び」であると同時に、「若者の人生を大きく揺さぶる変容の場」として確かな手応えを示した一年でした。

民泊で訪れる修学旅行生と受入家庭の対面式の一コマ
■ 活動ハイライト(年間報告書より一部抜粋)
・民泊事業(修学旅行)
中高生にとっての「心の交流」を生む場として、受け入れ家庭とのつながりが強化。合計11校述べ3195名を約100家庭の皆さんと一緒に受け入れました。
・大学生プログラム(CMSP)
陸前高田市内で活動を広げただけでなく、他市町村でも活動を広げました。
・中高生のキャリア教育支援
岩手県県北エリアで三市町村で行っているプログラムには中高大学生153名が参加しました。またユースセンターミライトはSETメンバーが新たに立ち上げたNPO法人miraitoに事業譲渡しました。
■ 年間報告書(PDF)

全文はこちらからご覧いただけます。
■ 認定NPO法人SETについて
SETは「一人ひとりの“やりたい”を“できた”に変え、日本の未来にGOODなchangeを起こす」をミッションに掲げ、2011年の東日本大震災以降、岩手県を中心とした地域で若者と住民がともに学び合う仕組みをつくってきました。
修学旅行民泊、大学生・社会人プログラム、コミュニティづくり、などを通じて、2024年度は年間5,000人以上が活動に参加。若者の成長と地域の活力を同時に生む“循環型の社会装置”として活動を展開しています。
【団体概要】
認定特定非営利活動法人SET
所在地:岩手県陸前高田市広田町字山田52-6
理事長:三井俊介
設立:2011年
公式サイト:https://www.nposet.org
【取材に関するお問い合わせ】
広報担当:set.forjapan@nposet.com
電話:0192-47-5747