東日本大震災の復興を祈願した巨大こいのぼりが5月11日、宮古市の宮古湾に掲揚された。
企画したのは、NPO法人劇団ゆうなど滝沢村や盛岡市の勇士ら100人。きっかけは、こいのぼりでまちづくりを行う滋賀県長浜市の雨森地区の人たちと以前から交流のあった同NPOの菊田悌一理事長に「復興を祈願した巨大こいのぼりを雨森に揚げたい」と相談があったところ、「ならば被災地の宮古でも揚げてほしい」と逆に依頼し快諾してもらったという。
巨大こいのぼりのサイズは長さ50メートル、幅9メートルで、ビニールハウス用のビニールを貼り合わせて作ったもの。水性ペンキで、「勇気、希望」と描かれた巨大こいのぼりは正午過ぎ、主催者や市民など100人以上が見守る中、藤原埠頭(ふとう)に停泊する大型クレーン船に掲げられ、その後1時間半をかけて宮古湾を一週した。
菊田理事長は「うまく揚がるか不安だったが、すぐにきれいに絵を描いたように空を泳いでくれた。市役所からしっかり見えたということで、市民にも気持ちは伝わったと思うのでは」と話す。