もりおか啄木・賢治青春館(盛岡市中ノ橋通1)で現在、「高橋喜平・雪人 雪の世界展」が開催されている。
43回目の企画展として開催される同展では、日本の雪氷学者の草分けでエッセイストとしても活躍した故・高橋喜平さんの足跡をたどるるとともに、長男で古美術商を営む雪人さんが長年にわたって集めた「雪」に関する美術品のコレクション計434点を展示するもの。
喜平さんは、営林署で働く傍ら雪に関する研究に従事。日本雪氷学会賞のほか、日本エッセイスト・クラブ賞、吉川英治文化賞など数多くの受賞歴を持つ。展示では、90歳を過ぎても極寒の中で撮影した写真作品のほか、愛機のカメラ、与謝野晶子など文人たちと交わした手紙も展示している。
一方、雪をテーマにした古美術品のコレクターとして知られる雪人さんは、日本の中世から近代にかけて雪を表した「雪輪(ゆきわ)」の紋様やそれをかたどった装飾品、衣類、人形、刀の鍔(つば)など、雪にまつわる日本の美術品を出品する。
雪人さんは「父の影響もあって(雪に関する古美術品を)集めてきた。雪の紋様がこれほどまでに日本の意匠に組み込まれていたのかを感じ取ってほしい」と話す。
開館時間は10時~18時。2月21日まで。2月13日には、雪人さんと喜平さんのおいで作家の高橋克彦さんによるギャラリートークを予定する。