
盛岡市の中ノ橋通から紺屋町界隈(かいわい)で行われている建造物のライトアップが話題を集めている。
今年からライトアップを始めたのは菊の司酒造(紺屋町4)と盛岡信用金庫(中ノ橋通1)の2社。菊の司酒造は4月から中津川沿いにある酒蔵の白壁を2灯のハロゲンライトで演出。盛岡信用金庫は1927(昭和2)年に建造され、市の保存建物にも指定されている本店を色とりどりの光源でライトアップする。
「辺りが明るくなってよかったと地域からの反応は良い」と話すのは、菊の司酒造の平井滋社長。「当社の広告塔が故障したことから、酒蔵があることをアピールできる方法はないかと考えていたところ、近所の東北電力・岩手支店から、不要になった電灯設備とその設置を無償で提供されたのがきっかけ」と話す。
盛岡信用金庫は「一連の観光スポットになれば」(同社総務部)と、3カ月後の7月にライトアップを始めた。
同地区には、国の重要文化財に指定されている岩手銀行中ノ橋支店(中ノ橋通1)や東北電力岩手支店(同)などが、すでに長年にわたってライトアップを続け、観光スポットとしても知られており、夏からは夜の散策を楽しむ人もちらほら見られるように。お盆の連休には帰省客らが、明かりに彩られた同界隈を歩く姿も見られた。
ライトアップはいずれも日没から。菊の司酒造は21時まで、盛岡信用金庫が22時まで、通年で点灯する。