印刷技法から生まれた「100のモナリザ」-中村誠さん、故・福田繁雄さん「2人展」

パリ装飾美術館で発表された7点の「ジャポン・ジョンダ 1971」とモナリザの原画(複製、写真一番右)

パリ装飾美術館で発表された7点の「ジャポン・ジョンダ 1971」とモナリザの原画(複製、写真一番右)

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 もりおか啄木・賢治青春館(盛岡市中ノ橋通1、TEL 019-604-8900)で現在、「中村誠+福田繁雄 モナリザ100微笑展」が行われている。

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 同展は、日本を代表するグラフィックデザイナーで、いずれも岩手に縁(ゆかり)の深い中村誠さんと故・福田繁雄さんが、世界的名画「モナリザ」をモチーフに制作したポスター作品各50点ずつ、計100点を展示するもの。

 シリーズは1970年に東京の銀座一番館ギャラリーで発表後、パリ装飾美術館(フランス)に招待され「ジャポン・ジョコンダ展」として現地でも大きな話題になった。その後、ニューヨークなど十数カ国を巡り、74年に盛岡でも開催。
 作品はすべて印刷工程の製版技術を駆使し、アミ点や特色刷りなど多様な技法を使うことで、世界的に知られる「モナリザ」を独特の手法で表現した。

 同館の中村光紀館長は「作品は印刷物だが、製版技術を使った、むしろ版画に近いもの。今でこそCG(コンピュータ・グラフィックス)技術で似たようなものはできるかもしれないが、ふたりの作品は技術と表現力を突き詰めたオリジナル作。似て非なるものの違いを感じ取ってほしい」と話している。「今回の展示は1月に急逝された福田先生を追悼する意味もある」とも。

 開館時間は10時~18時。入場無料。8月5日までの開催。

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