ベアレン醸造所(盛岡市北山1)が2月10日、石川啄木生誕140周年記念ビール「ベアレン 一握のセゾン」を数量限定で発売した。
石川啄木は1886(明治19)年2月20日に日戸村(現・盛岡市日戸)に生まれ、渋民村(現・盛岡市玉山区渋民)で育った。盛岡中学校(現・盛岡第一高校)に入学してから7年間を盛岡で過ごし、盛岡の歌人・詩人として親しまれ、今年生誕140周年を迎える。
記念ビールの企画は、ベアレン醸造所社長の嶌田洋一さんが、石川啄木記念館館長の藤原安生さんから啄木の話を聞いたのがきっかけとなり、記念館の協力と連携の下で進んだ。嶌田さんは「啄木がお酒好きでビールも飲んでいたという話も聞いて、地元のビールメーカーとして記念商品ができないかと考えていた」と話す。
商品開発に向けて、「商品作りのヒントはないか」と啄木とビールの関わりに関する情報や資料を調べる中で、啄木の日記に「ビールをのみ、蜜柑(みかん)を食う」という記述があったことから、ビールとミカンを組み合わせたビールに決めたという。ビールのスタイルは軽やかな飲み口と爽やかな香りが特徴で、ミカンの味わいとも相性が良いセゾンビールを選んだ。ミカンの果皮と果汁を使い、後味にかんきつの香りや風味、渋みがほのかに感じられるビールに仕上げた。ホップは岩手県産で、啄木が生きた時代に誕生した「信州早生」という品種を使っている。
今回の啄木生誕140周年記念商品を含め、ベアレン醸造所ではここ数年、地域の節目を祝うビールや、取り組みを応援する商品など、コラボ商品の開発を続けている。「地域に根差すメーカーとして、ビールが自分たちの地域の出来事や記念日に思いをはせ、誰かと話すきっかけになればと思っている」と嶌田さん。「啄木の作品は現代にも大きな影響を与えている。140周年のこの年に、ビールを味わいながら、啄木の作品に触れ、『そういえば、啄木ってビール好きなんだよ』と話してもらいたい」と呼びかける。
希望小売価格は330ミリリットル=484円。ベアレン醸造所の北山工場直売所とウェブショップのほか、県内スーパー、酒販店、百貨店、アンテナショップなどで取り扱う。