
盛岡市環境部が現在、市民が調査員となり市内に生息する生物や植物の情報を報告する「もりおかいきもの調査 2025夏」を行っている。
「もりおかいきもの調査」は市が2023年度からの3年間で実施する自然環境調査の一環として2024年に始めた。季節ごとに対象となる生物を設定し、市民が対象の生物を見かけた場所などを報告する。集まった情報は2027年度以降の自然環境保全計画を立てるための資料として活用するほか、環境部ウェブサイト「ecoもりおか」に結果報告を掲載している。
2024年度は春、夏、秋の3回行い、合計で100件近い報告が集まったという。今年で自然環境調査が終了することから、市民の協力を得ながら進めたいという思いで本年度も継続することを決めた。
夏の調査対象生物は主に水辺の生き物で、カッコウ、ウシガエル、カジカガエル、アメリカザリガニ、アカミミガメ、カブトムシ、ホタル(ゲンジボタル・ヘイケボタル・ヒメボタル)、ブラックバスの8種類。ブラックバスは、近年市内で目撃されていることから、情報収集のため今回新たに対象生物として追加した。
調査方法は生物の種類と見つけた日付、場所を記録し、「ecoもりおか」内の専用フォームから報告する。フォームは生物を見つけた環境や状況も記入できるほか、写真を撮影できた場合には3枚まで添付できる。
生物を探す時のポイントについて、環境部環境企画課の担当者は「単にカエルやホタルと言ってもさまざまな種類がいて、大きさや鳴き声、すんでいる場所がそれぞれ異なる。チラシやウェブサイトに特徴を掲載しているので、それを見ながら特定に取り組んでほしい」と話す。観察・撮影を行う時に生物を傷つけないことや熱中症への注意も呼びかけている。
担当者は「もりおかいきもの調査は市民の皆さん全員が調査員。調査対象は皆さんの身近にいる生き物で、家や職場、学校のほか普段訪れる場所の周辺に目を向ければ、あるいは耳を傾ければ、出合うことができると思う。この機会に身近な自然に触れ合いながら生き物を探して」と話す。
調査は8月31日まで。