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盛岡てがみ館で「巳年」にまつわる資料展 季節の手紙の良さも伝えて

巳年の年賀状や切手シートが並ぶショーケース

巳年の年賀状や切手シートが並ぶショーケース

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 2025年の干支(えと)「巳(み)」にちなんだ資料を展示する特別展「干支にちなんだ資料展-ヘビ-」が現在、盛岡てがみ館(盛岡市中ノ橋通1)で開催されている。

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  同館で干支に関連する展示を行うのは3回目。今回は巳年の出来事や岩手出身の巳年生まれの人物を紹介するほか、書簡を中心とした資料を収蔵する「てがみ館」ならではの年賀状や切手シートなどの資料31点を展示する。

 巳年生まれの人物としては、1881(明治14)年生まれの政治家・田子一民、紫波町出身の童謡詩人で1905(明治38)年生まれの巽聖歌、盛岡で美術教師などを務めた美術家で1917(大正6)年生まれの福田隆を紹介。3人に関連する年賀状を含めた手紙や作品などを展示する。

 担当学芸員の山崎円さんは「現在の年賀状は干支にちなんだデザインで、はがきの形式が一般的だが、昔の年賀状ははがきではないものや、干支のデザインではないものもある。たとえば田子一民が送った書簡は冒頭に謹賀新春という一文があるので年賀状だと分かるが、あとは追伸として近況報告のような内容が長々と書かれている」と話す。

 福田隆の作品はネコの姿を描いた染め絵や巳年の年賀状などを展示。「干支にはなれなかったネコの作品を選んだ」と山崎さん。巳年の年賀状は洋画家の海野経や佐々木清治郎がデザインしたものも並ぶ。巳年の出来事としては、1953(昭和28)年12月に放送を開始した「ラジオ岩手」、1905(明治38)年9月に営業を開始した「宇津野発電所」、1965(昭和40)年の岩手県庁落成を取り上げる。

 山崎さんは「年賀状を送る人も減っていて、遠い未来には資料としても珍しいもの物になるかも。展示を通じて、年賀状って良いな、季節のあいさつを手紙で送り合うのって良いな、と思ってもらえたらうれしい」と話す。

 開館時間は9時~18時(入館は17時30分まで)。入館料は一般=200円、高校生=100円、中学生以下と市内在住の65歳以上は無料。第2火曜休館。3月18日まで。期間中、2月11日・13日~18日は企画展入れ替えのため臨時休館。

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