障害者アートのライセンス管理や商品化を手がける「ヘラルボニー」(盛岡市開運橋通)が11月13日、同社が主催する国際アートアワード「HERALBONY Art Prize 2025」の開催を発表した。
同社は「異彩を、放て。」をミッションに掲げ、国内外の主に知的障害のある作家が描く2000点以上のアートデータのライセンスを管理し、作品を製品に落とし込む自社ブランドの運営や、アートギャラリーの運営、企業とのコラボレーションなどさまざまなビジネスに展開している。
「HERALBONY Art Prize」は、障害のあるアーティストが創造力を発揮し、その才能を称える場として昨年創設。世界28の国と地域から1973点の応募があり、浅野春香さんの作品「ヒョウカ」が初代グランプリを受賞した。
今年は「限界はない。障壁を越え、創造性を解き放て!」をテーマに。13日から作品を募集。応募資格は国内外での活躍を目指す障害のある作家で、国籍や年齢、性別、プロ・アマチュアは問わない。応募作品は絵画、版画、写真、デジタルアートなど著作権および所有権が応募作家に帰属している平面作品で、素材やテーマは自由。彫刻、立体、映像作品は対象外とする。1人につき3点まで応募できる。
審査は書類と画像による1次審査の後、通過した作品の現物を見る2次審査を行う。審査員は金沢21世紀美術館のチーフキュレーター・黒澤浩美さん、東京芸術大学学長の日比野克彦さんなど国内外4人の専門家が務め、「作家自身の視点や経験を反映した独自の世界観や社会への問いかけが見られる作品か」「多様性や包摂性を重視し、新たな芸術表現の可能性が認められるか」などの基準を設けて審査する。応募作品の中からグランプリ1人を選出するほか、審査員特別賞1人と複数の企業賞を予定している。前回は東京でのみ展覧会を行ったが、今回は岩手とフランスでも受賞作品を展示する。
応募はウェブサイトの専用フォームで受け付ける。締め切りは12月30日。