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「盛岡しょうが市」今年も開催へ ショウガを通じて地域の歴史も温かく伝えて

昨年の盛岡しょうが市感謝祭で三陸ジンジャーを売る菊地さん(写真提供=盛岡しょうが市)

昨年の盛岡しょうが市感謝祭で三陸ジンジャーを売る菊地さん(写真提供=盛岡しょうが市)

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 盛岡市内の飲食店などでショウガを使った限定メニューを提供する「盛岡しょうが市」が11月9日に始まる。

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 現在の肴町から八幡町周辺が「生姜町(しょうがちょう)」と呼ばれていたことにちなんで、2021年に始まった同イベント。今年は26店舗が参加予定で、期間中、陸前高田市で栽培する「三陸ジンジャー」を使ったオリジナルメニューを提供する。初日は、肴町アーケードで11店が出店する「感謝祭」を行う。

 実行委員長を務めるのは「三陸ジンジャー」を栽培する農家・菊地康智さん。生姜町という町名や、旧生姜町地域にあった「神明社」の祭礼日に参道でショウガを売る市が立っていたのが町名の由来になっていることを知り、感銘を受けたのをきっかけにイベントを立ち上げた。

 神明社は盛岡八幡宮内に遷座され、現在も例祭ではショウガが奉納されている。菊地さんは他の実行委員と共に2021年から毎年参列し、自身が育てた三陸ジンジャーを奉納している。今年の三陸ジンジャーの出来栄えについて「今年は定期的に雨も降り、質は良いと思う」と菊地さん。「自分が栽培しているショウガや、しょうが市を通じて、盛岡の旧町名や歴史文化を発信する一助になっていればうれしい」と話す。

 イベントのきっかけになっている旧町名に関する話や歴史の部分を分かりやすく伝えようと、今年は情報発信を強化。SNSには生姜町の成り立ちにまつわるコラムや、ショウガについての豆知識を投稿し、参加店舗などを掲載するリーフレットにもイベントの由来や地域の歴史についての読み物を掲載している。

 初日には肴町商店街アーケードから南大通方面へ続く「御幸新道(みゆきしんどう)」を会場に「盛岡しょうが市感謝祭」を開催。ショウガを使った料理や三陸ジンジャーなどを販売する。

 菊地さんは「食という誰もが接しやすい分野から、盛岡に根付く文化を大切に伝えたい。イベントのスタートに合わせるかのように寒くなってきたので、ショウガを食べて心と体を温めてもらいながら、ほんの少しでも地域の歴史に思いをはせてもらえれば」と呼びかける。

 今月24日まで。感謝祭は11時~15時。参加各店の情報はインスタグラム、フェイスブックで順次発信する。

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