自由研究の進め方を解説したパネルを展示する「How to 自由研究パネル展」が現在、もりおか歴史文化館(盛岡市内丸)1階祭り企画展示室で開かれている。
同館では小学校の夏休みや冬休みに合わせ、「盛岡の歴史・文化」をテーマにした自由研究についての相談を受け付けてきた。2018(平成30)年からは盛岡の歴史や文化をテーマにした自由研究を募集・展示するコンクール「モリガク」を開くなど、自由研究に取り組む小学生のサポートと応援を続けている。
「質問を受け、答えるのは博物館の仕事の一つ」と担当学芸員の太田悌子さん。「自由研究にかかわらず常に質問を受け付けているので、博物館ってそういうこともできる場所なのだと知ってもらいたい思いもある」と話す。
自由研究の相談については2019年までは事前予約による対面形式、コロナ禍での中止を経て2021年からは電話で対応してきたが、電話をかけ慣れない小学生が多いことから今年は自由研究の進め方を紹介するパネル展を企画した。
展示するパネルは2回目の「モリガク作品展」に合わせて制作したもの。オリジナルキャラクターの「学ぶくん」や歴代の盛岡藩藩主のイラストと共に、「自由研究とは何か」というところから、テーマの決め方、情報収集の方法、フィールドワークの仕方、情報のまとめ方までを解説する。参考文献や出典、引用元の書き方、協力者の紹介の仕方、著作権に関する注意など本格的な研究成果としてまとめる手順も説明する。
展示コーナーには同館内で自由研究のテーマを探したり、調べてまとめたりするためのワークシート2種類を用意。テーマを探すワークシートは、展示資料から気になる物や事、人物などを見つけて気になった理由を記入してテーマを決める。調べてまとめるワークシートにはテーマについての疑問や調べたい理由、分かったことを書き込み、どのような形にまとめるかを考える。
太田さんは「世の中には自由研究を手助けするための情報がたくさんある。まずは自分に合った方法を見つけるのが一番。市内には博物館が多いので、気になる所を巡りながら、この展示も情報の一つとして役立ててもらいたい。方法を探した結果、自由研究ではないものに挑戦するのもいいと思う。いつもと違うことに挑戦したい、何か調べてみたいという皆さんの背中を押すきっかけになれば」と話す。
開館時間は9時~19時。同展開催部分は入場無料。8月19日まで。