冬登山が楽しめる山として知られる鞍掛山(標高897メートル)のふもとに「たきざわ自然情報センター」(岩手県滝沢村鵜飼)が2月28日、プレオープンした。
同センターはペレットストーブなどの暖房設備、ウォシュレットや暖房便座が付いた水洗トイレなど、通年で利用できる設備を完備。隣接する相ノ沢キャンプ場の管理業務のほか、周辺の自然環境を背景にしたアウトドアレジャーの拠点として、鞍掛山登山や周辺の自然観光情報に関する案内業務を行う。同村の記念品や絵はがき販売、登山用具貸し出しやガイド手配などのサービスも予定している。総建設費は1,600万円。
この日行われた落成記念式には、「いわて湯雪王国」のイメージキャラクター「ゆきうさぎちゃん」が駆け付けたほか、オープニングイベントとして「鞍掛山麓スノートトッキング」を開催。参加した約50人のアウトドアファンが「輪かんじき」や「スノーシュー」を使った冬の登山を満喫した。
トレッキングに参加した菊池敬造さん(盛岡市)は「高齢者が体を鍛えるにはもってこいの場所」と笑顔で山頂に向かった。
滝沢村観光協会の角掛喜美夫会長は「自然に触れ、体を動かすことが健康にとって一番。鞍掛山は少年期の宮澤賢治にまつわる歴史や優れた景観がある絶好の環境。センターは、自然の中で子どもも大人も元気になれるような案内をする『大自然の総合病院』のような存在になってほしい」と期待を寄せる。
グランドオープンは4月29日を予定。それ以降は年間を通して同村山岳協会の専従スタッフが常駐する。
利用時間は8時30分~17時まで(4~11月)。冬期は土曜・日曜・祝日のみ。