甘味処(どころ)「グル エ トルテ」(盛岡市内丸)が2月3日にオープンする。
同店は昨年5月に開店したパン店併設のカフェ「Mont Ceri.(モンスリ)/COYOTE.kyoto(コヨーテ・キョウト)」(同)の姉妹店。両店を経営する井上宏志さんは盛岡出身で、店舗がある桜山地区にゆかりがある。現在は「桜山地区の発展」を目標に掲げ、同地区の空き店舗を活用して居酒屋やカフェを運営している。
桜山地区が桜山神社に面する参道街である一方で、手土産を買える場所や甘味処がないことや、世代や性別を問わずゆっくり過ごせる場所を作りたいという井上さんの思いから「グル エ トルテ」の出店を決めたという。店名は桜山地区を囲む「鶴ケ池」と「亀ケ池」にちなみ、スペイン語で鶴を意味する「グルージャ」とカメを意味する「トルトゥガ」から命名した。今後、夕方以降はフルーツを使った創作カクテルなどを提供するバー営業をする予定もある。
製菓を担当する市瀬ちかこさんは10年以上製菓の仕事に携わり、井上さんから「スイーツが得意な人を探している」と相談を受け、請け負うことになった。以前は洋菓子を専門にしていた市瀬さんだが、「今は和菓子も洋菓子も食材の垣根がなくなって、和と洋を組み合わせたものが増えている。だんごだからこうしなくてはいけない、ケーキだからこうしなければならないではなく、両方の良いところを生かした味をつくりたい」と話す。
同店で提供するのは創作だんごを始めとする和スイーツ。しょうゆだれを絡めた盛岡ならではの「生じょうゆだんご」も扱う。メニューはだんごと季節の菓子とお茶がセットになった3つのセットメニュー(600円~)のほか、白玉汁粉(450円)やコーヒー水ようかん(380円)といった単品、お茶を使ったドリンクメニューなど。だんごやスイーツなど一部のメニューは持ち帰りもできる。夏場にはかき氷も提供する予定。
生じょうゆだんごは「和菓子の専門店ではなく、甘味処ならではの味にこだわり、もち粉と米粉をブレンドしたもちもち食感が特徴。たれもしょっぱさだけではなくうまみやまろやかさが感じられるよう研究を重ねた」と市瀬さん。少しずつ食べてもらえるようにサイズも工夫した。
市瀬さんは「店の目の前にある桜山神社の風景や店内の落ち着いた雰囲気と併せて、ゆっくり味わってもらえれば」と呼びかける。
営業時間は11時~17時ごろの予定。最新の営業情報はSNSで告知する。