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盛岡で江戸糸あやつり人形芝居の子ども劇団 文化をつなぐ場所長く残して

江戸糸あやつり人形芝居の講座の様子(提供=いわてアートサポートセンター)

江戸糸あやつり人形芝居の講座の様子(提供=いわてアートサポートセンター)

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 NPO法人「いわてアートサポートセンター」(盛岡市南大通1)が現在、「江戸糸あやつり人形芝居・盛岡こども劇団」の団員を募集している。

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 同法人では2021年から、子どもたちがさまざまな伝統文化を体験する講座型のイベントを企画。そのプログラムの一つとして「江戸糸あやつり人形芝居」があり、毎年子どもたちから高い人気を得ていた。

 「江戸糸あやつり人形芝居」の講師を務める「結城座」は、江戸時代に旗揚げして以来385年以上の歴史を持つ、日本で唯一の江戸糸あやつり人形劇団。第2次世界大戦中、同劇団が盛岡に疎開し、盛岡の演劇関係者と交流したことをきっかけに縁が生まれたという。その後、一時は交流が途絶えたが、1990(平成2)年に同劇団が盛岡で公演を行い、再び交流が始まっている。

 現在、同劇団が継続的な指導を行っているのは盛岡のみだという。子ども劇団の立ち上げには、「一時的なイベントではなく、子どもたちが長く江戸糸あやつり人形芝居に親しむ環境を盛岡につくろう」という思いがある。

 「いわてアートサポートセンター」理事長の坂田裕一さんは「伝統文化に関わる活動で、大きな課題となるのは後継者不足と人材育成。限定的な講座ではなく、江戸糸あやつり人形の文化を長く盛岡に残す、つないでいくという思いもあり、劇団を作ろうと考えた」と話す。

 劇団は12月から活動を始め、月1回のペースで稽古を行う。稽古では子どもたちが人形の操作のほか、芝居の基礎などについても学ぶ。旗揚げ公演は来年7月を予定している。子どもの劇団員に加え、保護者や協力者によるサポート劇団員も募集。サポート劇団員は、人形作りや衣装作り、舞台芸術を体験する。現在は、いわてアートサポートセンターのスタッフらも人形作りや衣装作りを学んでいるという。

 江戸糸あやつり人形芝居の講座には毎年継続して申し込む子どもも多く、これまでの講座に続く形で劇団への入団を希望する子どももいるという。「人形を操ると同時にせりふを覚え演技をするというのは大人でも大変。それを子どもたちが自ら進んで、楽しんで挑戦するというところに、子どもたちを引き付ける不思議な魅力があるのだと感じる」と坂田さん。「自分の思い通りにはならない難しさが面白さになっているのかもしれない。この機会に、親子で伝統文化を体験してほしい」と呼びかける。

 劇団員の対象は小学3年生以上、高校生まで。年会費は1家族(子ども1人と保護者1人)=3,000円。月謝は1,000円。定員は劇団員・サポート劇団員共に10人程度。申し込み・問い合わせは「いわてアートサポートセンター 風のスタジオ」(TEL 019-604-9020)まで。

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