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肴町周辺で「空き店舗ツアー」 小さな動きから、地域の大きなにぎわい目指す

ツアーで回る物件の一つ「唐たけし写場」。2階部分が空き店舗になっている

ツアーで回る物件の一つ「唐たけし写場」。2階部分が空き店舗になっている

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 盛岡市は9月20日、肴町周辺の空き店舗の見学ツアーを開催する。

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 市では2022年度から2024年度にかけ、河南地区において、豊富な地域資源を活用した民間主導の公民連携の街づくりを進めるため、地区の住民や関係する事業者を対象とした「盛岡バスセンター周辺地区公民連携まちづくり勉強会」を行っている。昨年度は座学での勉強会を行い、今後の街づくりに向け、河南地区の現状や課題などを確認した。

 本年度は2回の勉強会を予定し、その一環として肴町を中心とした空き店舗見学ツアーを行う。河南地区は新しい盛岡バスセンターの開業や来年開業予定の複合施設「monaka(もなか)」の整備など再開発が進み、本年度に地価が上昇へ転じているが、家賃相場は中心市街地の中でも比較的安価だという。その一方、空き店舗の多さも課題となっていた。今回の見学ツアーは、店を持ちたい人や空き店舗の活用を検討している人と物件とのマッチングも目的としている。

 市街地整備課まちなか未来創生室の佐藤祐史さんは「河南地区はこれから街づくりが進んでいくエリア。バスセンターのリニューアルやmonakaの開業といった地域に関わる大きな動きの一方で、空き店舗の活用を進める小さな動きで街のにぎわい創出につなげたい」と話す。

 勉強会に関わる「盛岡ローカルハブ」の高橋純哉さんは「地域の皆さんにとって空き店舗は『ここ、どうなるんだろう』『空いたままなのかな』といった期待や不安の種になる。空き店舗を活用する取り組みを進めているぞ、ということも知ってもらう情報発信としての役割にもしたい」と意気込む。

 ツアーでは、「唐たけし写場」の2階や、旧ホームセンターなど肴町周辺の5件の空き店舗を見学。内部を見ることもでき、一部の物件では所有者が建物について説明する。ツアー後にはグループワークを行い、活用案を検討・発表する。ツアーには地元住民も参加し、住民の声を聞きながら地域の雰囲気を体感できる。

 高橋さんは「実際に街を歩き、空き店舗を見て、出店に向けた具体的なイメージを持ってもらおうという企画。河南地区の空き店舗情報を提供するとともに、地区のにぎわいや人通りなどを体感してもらいたい。ツアーが新規出店につながれば」と呼びかける。

 対象は商売を始めようと考えている人、店舗を持ちたい・支店を拡大したいと考えている人、空き店舗活用に興味のある人。開催時間は10時~17時。参加無料。定員は10人。参加希望者は申込用紙に必要事項を記入し、盛岡ローカルハブまでメールかファクス(019-621-5001)で送信する。9月15日締め切り。

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