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盛岡てがみ館で「福田隆」展 スタンプラリーに合わせ、染め絵作品など展示

干支をモチーフにしたユニークなデザインの年賀状

干支をモチーフにしたユニークなデザインの年賀状

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 盛岡てがみ館(盛岡市中ノ橋通1)で現在、特別展「福田隆」が開かれている。

紺屋町かいわいスタンプラリーのルーツとなった「南部もりおか暖簾の会」のスタンプラリー台紙も

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 盛岡第一高校などで美術教師などを務めた美術家・福田隆さん(故人)について取り上げる同展。同施設も参加する「第11回紺屋町かいわいスタンプラリー」のテーマが「福のカミのいる町」で、福が福田さんのことを指していることから展示を企画したという。福田さんは約40年前に「南部もりおか暖簾(のれん)の会」が主催したスタンプラリーでスタンプの図案を担当。そのスタンプラリーが紺屋町かいわいスタンプラリーのルーツになっている。

 展示では同館が収蔵する福田さんの染め絵作品のほか、年賀状、展覧会の案内、福田さんが編集委員として関わった盛岡第一高校の90年史「白堊(はくあ)校九十年史」、福田さんが挿絵を担当した書籍などの資料が並ぶ。期間を前期後期に分け、途中で一部資料の展示替えを行う。

 担当学芸員の山崎円さんは「年賀状の干支(えと)にちなんだデザインは見ていて楽しい。酉(とり)年に卵、辰(たつ)年には龍(りゅう)の瞳といったユニークな絵柄に面白さを感じる。複数のデザインがある年もあるので、じっくり見てもらいたい」と話す。

 スタンプラリーにちなんだ資料として、「南部もりおか暖簾の会」時代のスタンプラリー台紙も展示。盛岡のガイドマップを台紙に、店舗の位置に合わせて参加店備え付けのスタンプを押す形となっていた。台紙にはスタンプのデザインを福田さんが担当したことが書き添えられている。

 来場者には福田さんの教え子も多く、受付で「福田先生の展示を見に来た」と伝える人もいるという。山崎さんは「私たちは美術家としての側面しか知ることができないが、福田さんに教えられていたという人が足を運んでくれることで、教師として慕われていたことを感じられる。福田さんのことを知りながら、素晴らしいデザインを楽しんでもらいたい」と呼びかける。

 開館時間は9時~18時(最終入場は17時30分)。第2火曜、6月14日~20日休館。入館料は一般=200円、高校生=100円、中学生以下と盛岡市に住所を有する65歳以上は無料。前期は6月12日まで、後期は6月21日~8月22日。

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