「劇団モリオカ市民」が現在、第9回公演に向けて「盛岡バスセンター」にまつわるエピソードを募集している。
「劇団モリオカ市民」は盛岡ならではの題材による地元劇作家の書き下ろし作品を、市民公募のキャスト・スタッフと地元の演劇人、盛岡劇場が協働で上演する参加型舞台。2006(平成18)年度に始まり、2年に1度のペースで公演を続け、第7回公演からは「MORIOKA CHRONICLE」を共通テーマにしている。第8回公演は同テーマの番外編として、第2回公演の「わたしのじゃじゃ麺」をリニューアルし、「新版 わたしのじゃじゃ麺」として上演した。
「MORIOKA CHRONICLE」の第2弾に当たる第9回公演は、昨年10月にリニューアル開業した「盛岡バスセンター」にちなんだ作品に決定。今回は脚本家が一から考えるのではなく、市民から盛岡バスセンターの思い出やエピソードを集めて題材にすることとした。
エピソードの募集を行うアイデアは、以前から同劇団の公演実行委員会の中で出ていたという。盛岡劇場の田澤優紀さんは「市民劇をもっと多くの人に知ってもらいたい、参加してもらいたい、見てもらいたい、演劇をあまり見ない人にも届けたい。そのためにはどんな方法があるだろう、と考える中で、エピソードを募集してみるのはどうかというアイデアがあった」と話す。
エピソードは、ツイッターの投稿、専用投書箱への投函(とうかん)、メールで募集。ツイッターではハッシュタグ「#私のバスセンターものがたり」を付けて投稿する。専用投書箱は、盛岡劇場・盛岡バスセンター・もりおか復興支援センターに設置する。
集まったエピソードは一部を脚本のエッセンスとして物語に組み込む。これまでに集まったエピソードの中には、待合室での出来事や幼い頃の思い出などが寄せられている。田澤さんは「エピソードは長くても短くても構わない。日常の中で利用した時のことや、昔のバスセンターにはこんな店があったよねという思い出話も歓迎。皆さんの小さなエピソードが舞台に生きてくるので、上演も楽しみにしてもらいたい」と呼びかける。
募集は7月30日まで。問い合わせは盛岡劇場・河南公民館(019-622-2258)まで。