もりおか歴史文化館(盛岡市内丸)が現在、「第4回もりおか歴史文化館自由研究コンクール『モリガク』」の作品展を開催している。
盛岡市内の小学生による盛岡の歴史・文化をテーマにした自由研究を募集する同コンクール。同館のサポーター組織で活動していた高校生が発案し2018(平成30年)に始まった。2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止したが2021年から再開。初回より作品数は減少したが、盛岡愛あふれる力作が集まっている。
学芸員の太田悌子さんは「私たちも自由研究を受け取った時から本当に楽しみにしている。見学に来た同年代の子どもたちからも好評を得ていて、興味津々な様子が見られる」と話す。
今回は12点の作品が集まり、盛岡の旧町名や盛岡冷麺、自分が住む地域に焦点を当てたものなどさまざまなテーマの自由研究が並ぶ。最優秀賞を受賞したのは、盛岡の豆腐をテーマにした「オッ!とウフフなおとうふ盛岡」を提出した飯岡小学校4年の相浦美咲さん。相浦さんは前回のコンクールで伝統工芸の「紫根染(しこんぞめ)」を取り上げて最優秀賞に選ばれ、2年連続の受賞となる。
調べ学習が好きだという相浦さん。普段から進んで調べものに挑戦しているという。コンクールへは学校の先生からの勧めもあり応募。「盛岡のことで2回連続受賞できたのはうれしい。作品を見た人が分かりやすいように心がけた」と話す。
相浦さんは研究の中で豆腐についての疑問をいくつか挙げ、自分で答えを予想。市内の豆腐店に話を聞きに行き、疑問の答えを調査したほか、作り方と秘訣(ひけつ)を学んだ。自宅で家族と豆腐作りにも挑戦し、作り方は写真付きでまとめている。「豆腐作りは楽しくて、食べたら甘くておいしかった。やわらかくて形を作る時に優しく丁寧にするのが難しい。作り方が分かると、豆腐を作る大変さも分かる」と相浦さん。
研究は相浦さんの家族もサポートし、行き詰まった時のアドバイスやまとめ方の提案を行ったという。2年連続の受賞に家族も喜び、「モリガクは家族が一つになって楽しむきっかけをくれる。何よりも情熱を注いだ本人の努力が実った結果だ」と話す。
相浦さんは「盛岡のことを学習してみんなに伝えたい。豆腐をテーマにしたのも、豆腐が好きで、豆腐のおいしさを伝えたかったから。次は冷麺などをテーマにするのはどうかなと考えている」と話し、太田さんも「調べる力は一生涯役立つ。これからもチャレンジしてほしい」と背中を押す。
開館時間は9時~18時(受け付けは17時30分まで)。入場無料。11月13日まで。