「盛岡八幡宮例大祭・盛岡秋まつり」の山車巡行が9月14日に行われる。
同祭りの山車行事は300年以上の歴史を持つ伝統行事。盛岡市の無形民俗文化財に指定され、市内を練り歩く豪華絢爛(けんらん)な山車の姿とおはやしの音色は市民からも秋の風物詩として親しまれてきた。2020年と2021年は新型コロナウイルス感染症の影響を受けて山車の運行は中止。山車に関する展示や、時期をずらしての特別運行を行ってきた。祭りの開催に合わせての運行は3年ぶりとなる。
例年は祭り期間中の9月14日~16日の3日間山車が運行するが、今年は14日のみ。「盛岡山車推進会」と「南部火消伝統保存会」の2台の山車が市内を練り歩く。「盛岡山車推進会」の山車は9時に盛岡八幡宮境内の「盛岡山車資料館」を出発。八幡町や岩手銀行赤レンガ館、盛岡バスセンター、盛岡劇場などを通るルートで運行し、16時に資料館へ戻る。
「南部火消伝統保存会」の山車は9時にイオンタウン盛岡駅前店裏を出発し、盛岡駅前北通りや開運橋、中央通、農林会館、菜園通りなどを通るルートで運行。天候や道路状況によっては運行ルートを変更する場合がある。
関連企画として、9月10日・11日には「プラザおでって」前のおでって広場で「盛岡山車音頭上げショー」を開催。10日は13時30分から「の組」、11日は11時から「お組」、13時30分から「な組」が出演する。両日共に12時30分からは伝統さんさ踊りの披露も予定している。
山車運行の隊列への一般参加はできないが、3年ぶりの運行へ市民は開催を心待ちにしている。手古舞(てこまい)として山車隊列に参加していた女性は「久しぶりに秋まつりのおはやしや音頭上げ、山車の車輪がきしむ音を聞くのが楽しみ。小さい頃から参加していたので、来年こそは参加できることを願う」と話す。
盛岡観光コンベンション協会ではマナーを守った鑑賞を呼びかけている。担当者は「特に、自転車などで山車を追跡する行為や通行を妨げる場所での三脚を使った撮影、横断歩道以外の横断は行わないでほしい。3年ぶりの山車運行、マナーと感染症対策を守り、気持ちよく迎えてもらいたい」と呼びかける。