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ベアレンビールが雫石のホップ栽培を支援 ビール通じて岩手の食文化広めたい

みずみずしい雫石産のホップ

みずみずしい雫石産のホップ

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 「ベアレン醸造所」(盛岡市北山1)が現在、雫石町のホップ農家から成る任意団体「しずくいしホップチャレンジ」の支援に取り組んでいる。

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 同社は2019(平成31)年、雫石町内で工場を稼働。同町内でのホップ栽培は、工場の建設をきっかけに2018(平成30)年から始まり、今年で5年目を迎えている。

 「しずくいしホップチャレンジ」のメンバーは全員が若手農家で、一般的な農業の知識や技術はあった一方、当時は町内にホップを栽培する人がなく、ホップの栽培は県内の生産者から学びながら試行錯誤したという。現在は収穫量も徐々に増加。収穫したホップをベアレン醸造所のビールに使ってもらっている。

 課題は、収益の少なさや人手不足。今年は収穫量に目標を設定して栽培に取り組んでいるが、よりよい生育環境を整えていく資金も足りないという。

 ポップを仕入れている同醸造所が取り組む支援では、メンバーの活動を支援するクラウドファンディングを立ち上げた。

 クラウドファンディングについて、同社社長の嶌(しま)田洋一さんは「ホップは多年草。栽培を続けることで大きく育ち、安定して収穫できるようになる。雫石のホップは生育状態が良く、土壌が栽培に向いているようだ。地域ごとに個性のあるクラフトビールを作るためにも、ホップは欠かせない存在。まずは雫石のホップを知ってもらい、クラフトビールと共に地元のホップにも目を向けてもらいたい」と話す。

 クラウドファンディングでは、返礼品として両者が共同で企画したビール「雫石セッションラガー」を提供。今年収穫した雫石町産ホップを使用するオリジナルビールで、カスケードとセンテニアルという2種類のホップを使う。通常、ホップは乾燥などの加工を施すが、生のまま香りづけに使うため、苦みが少なく、すっきりした味わいで、ホップのみずみずしい香りが楽しめるビールに仕上がるという。

 クラウドファンディングで集めた資金の一部は、ホップの生育環境の整備や設備の管理維持など、しずくいしホップチャレンジの活動資金に充ててもらう。ホップは8月中に収穫を行い、天候などの状況を見ながら醸造を開始。9月に熟成期間を終える予定という。

 嶌田さんは「クラフトビールは地域の食文化の発信につながる。私たちも創業から地域密着の思いを掲げ、岩手に根差したビール作りを続けてきた。雫石の素材を使うことで、岩手の食文化をもっと広めたい。農家の皆さんの取り組みを一緒に応援してもらえれば」と呼びかける。

 支援は1口=1,600円~。9月15日まで。

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