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「石川啄木作品が載った教科書探してます」 企画展に向け、記念館が呼びかけ

ツイッターを通じて教科書の寄贈やエピソードの募集を呼びかけている

ツイッターを通じて教科書の寄贈やエピソードの募集を呼びかけている

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 石川啄木記念館(盛岡市渋民)は現在、第17回企画展「教科書の中の啄木」に向けて、展示・収蔵のため石川啄木作品が掲載された国語教科書を探している。

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 同展は9月27日から開催。大正初期の国語教科書にはすでに啄木の短歌が掲載されているといい、現代の教科書にも掲載され続けている。啄木作品がいつから国語教科書に登場し、時代によってどの短歌が採用されたのか、啄木短歌の魅力を教科書を通じて取り上げる。

 担当者の藤田麗さんは「誰もが名前を一度は聞いたことがあるくらい、啄木は有名な歌人。その理由には、多くの人が国語の教科書で彼の作品に出合っているからなのではないか?と推測している。教科書を通して見る石川啄木も面白そうだなと思い、開催に向けて準備を進めている」と話す。

 一方で、同館には啄木作品が掲載されている教科書が一冊も収蔵されていない。そのため、企画展で展示する教科書は他の博物館や図書館などから借りているという。平成期や令和期の国語の教科書の展示も予定し、「新しい時期に発行された教科書であれば、寄贈を呼びかけることで集まるのではないか」というアイデアもあり、展示・収蔵のため、ホームページやツイッターを通じ「石川啄木の作品が掲載された国語教科書を探しています」と呼びかけ、寄贈を募ることとした。

 探している国語の教科書は、短歌、詩、日記、書簡など啄木の作品が掲載されているもの。状態や発行年代は問わず、小学校・中学校・高校のいずれも可としている。

 併せて、教科書で読んだ啄木作品についてのエピソードも募集。エピソードは郵送やファックス、ツイッターなどで受け付け、ツイッターへの投稿時は「#教科書の中の啄木」というハッシュタグ(検索目印)を付けることも呼びかけている。集まった教科書の一部は寄贈図書展示コーナーを設けて、啄木作品掲載ページを開いて展示予定。エピソードはパネルにして紹介する考えもあるという

 募集をかけ始めてから約1カ月がたち、平成・令和期発行の教科書が約15冊集まっている。藤田さんは「短歌が一つ掲載されているだけでも啄木に関する大事な貴重資料。皆さんが大事に使っていた教科書の中に、啄木作品が一つでもあれば寄贈してもらいたい。古いものでも、新しいものでも構わない。エピソードも気軽に寄せてもらえれば」と呼びかける。

 募集は8月31日まで。送付・問い合わせは石川啄木記念館(TEL 019-683-2315)まで。寄贈にかかる送料等は寄贈者が負担する。

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