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盛岡の洋紙店のウクライナ支援商品が話題に 既存商品をアレンジ活用

ウクライナの国旗の色に近い青と黄色のカラーを使った「あなた紙だい」

ウクライナの国旗の色に近い青と黄色のカラーを使った「あなた紙だい」

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 「田澤洋紙店」(盛岡市中野)が販売するウクライナ支援商品「使い方は あなた紙(し)だい~ウクライナ支援版」が話題を集めている。

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 同商品を作るきっかけとなったのが、同社が昨年から販売している「は紙(し)っこ」シリーズ。大きな紙を注文に合わせて指定サイズに断裁して販売する際、必ず発生する紙の切れ端を集めて販売するもので、これまでは廃棄していた切れ端を再利用しようというアイデアから生まれた。このシリーズの商品として、色上質紙の切れ端をメモ用紙サイズにまとめた「使い方は あなた紙だい」が生まれたという。両商品はSNSなどを通じて口コミで広まり好評を得ているほか、リピーターも多く、紙を収集している人やデザイナーからも人気だという。

 今年2月に始まったロシア軍によるウクライナ侵攻を受け、同社社長の田中康友さんは企業として支援ができないかと考えていた。「個人で支援するにも、どんな支援が必要なのか、どこに寄付をすればいいのか分からないという話を聞いて、支援先を明確にした上で製品化してみたらどうだろうかと思い付いた」と田中さん。「あなた紙だい」をウクライナ支援版として販売することに決めた。

 ウクライナ支援版はウクライナ国旗の色に近い青と黄色の色上質紙をA6サイズにカットし、各色250枚、計500枚入りで販売。売り上げの50%を日本ユニセフ協会の「ウクライナ緊急募金」に寄付する。今年3月に販売を始めたところ買い求める人が予想を上回り、商品に関する問い合わせが増え、大きな反響があった。

 当初は4月末で販売を終了する予定だったが、「販売を継続してほしい」という声があることや現在も侵攻が続いていることから、継続することとした。6月末までに600個ほどが売れ、4月末までの売り上げ分から5万4,750円を寄付した。現在は販売箇所の拡大も検討している。

 同社ではSDGsにつながる活動に積極的に取り組み、「は紙っこ」や「あなた紙だい」といった再利用商品の販売やウクライナ支援もその一環だという。田中さんは「紙を扱う私たちにできることは何だろう、紙を通じてできることは何だろうといつも考えている。できることは小さなことかもしれないが、紙が役立つシーンを少しでも増やせれば」と話す。

 価格は300円。同社本社と八戸営業所のほか、盛岡東安庭郵便局無人スペースなどで取り扱う。今後の販売状況や寄付の報告などは同社のホームページやインスタグラムで発信する。

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