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盛岡てがみ館で「なつかしの昭和」展 若者からも好評、マッチラベルが人気

来場者から特に人気が高い「マッチラベル」の展示。懐かしい店の名前も

来場者から特に人気が高い「マッチラベル」の展示。懐かしい店の名前も

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 盛岡てがみ館(盛岡市中ノ橋通1)で現在、第64回企画展「なつかしの昭和」が開かれている。

昭和期の盛岡で大きな出来事となった「東北新幹線開業」のコーナー

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 同館では「なつかしの盛岡」と題し、盛岡の懐かしい風景を写した戦前の絵はがきなどを用いた企画展を開いていた。今回は活用機会が少ない戦後の資料を中心に、同館が収蔵する岩手県内外の観光絵はがきや記念切手、写真などを展示する。

 展示は前半が全国、後半が盛岡や県内のローカルな話題を取り上げる。冒頭では仙台や東京、京都など各地の観光名所を写した観光絵はがきを展示。続いて東京タワーの開業や東京オリンピック、大阪万博といった昭和期を代表する出来事をピックアップし、ポスターや入場券、記念貨幣などが並ぶ。東京オリンピックのコーナーでは、関連資料として2020年の東京オリンピック聖火リレーで使われたトーチも展示している。

 ローカルな話題では、岩手国体や東北新幹線の開業、先人顕彰施設の開館に触れ、昭和の風景を航空写真などで紹介する。岩手国体のコーナーでは、開催準備資料や報道員章のほか、開会式のスナップ写真、当時の県知事・千田正が滞在していたパリから送ったエアメールも並ぶ。

 東北新幹線についてのコーナーには開業記念入場券や駅弁のラベルなどを展示している。盛岡で行われた開業イベントの様子も写真で紹介し、担当学芸員の佐々木章行さんは「このイベントには約25万人の人出があったという。東北新幹線の開業がどれだけ大きな出来事だったのか感じられる」と話す。

 来場者から人気が高いのがマッチラベルの展示。県内外の商店や飲食店などの広告マッチを収集したスクラップブックの一部を並べている。盛岡の広告マッチには、「中央映画劇場」や「東山堂」、喫茶店「車門(しゃもん)」といった現在まで続く店のほか、「岩手川」で知られる「浜藤酒造」や「公会堂多賀」、「モンタン」の前身となった「どん底酒場」など今はない店のものもあり、来場者から「懐かしい」といった声も寄せられている。4月29日には「昭和の日記念イベント」として、マッチラベルについて解説するイベントも予定しているという。

 今回の展示は、近年のレトロブームに合わせて企画した側面もあり、若い世代の来場者の姿も見られる。佐々木さんは「戦後の昭和期は、分かりやすいレトロ感が詰まっていて、面白がっている人も多い。来場者の様子を見ると、レトロなものが好きな人が増えていると思う。その時代を知る人はもちろん、知らない人も不思議と懐かしさを感じられるのが昭和の面白いところ。楽しんで展示を見てもらいたい」と呼びかける。

 開館時間は9時~18時(入館は17時30分まで)。入館料は一般=200円、高校生=100円、中学生以下と市内在住の65歳以上は無料。第2火曜休館。6月20日まで。

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